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prologue ページ1






よく晴れた土曜の昼下がり。12月も半ばに差し掛かり寒さが厳しさを増す中、それらを一切感じさせない暖かな部屋で少女はだらしなく寝転がる。


彼女の名前は山田A、現役ボーダー隊員である。


世の女子高生たちが一週間ぶりの休みにあれよこれよと予定を組む中で一人怠惰を極める彼女は、元A級7位部隊の狙撃手という肩書きを持つソロ隊員である。


彼女はコミュ障である。


中学3年間で家族以外とまともに喋ったことがないこのJKの会話能力はもはや猿レベルである。ボーダーに入隊してしばらく経った今では幾分かマシになったようだが、初期の頃はそれはもう酷い有様だった。


それに加え人見知りで根暗でネガティブという悪の三銃士みたいなものを兼ね備えたこの女には、自らのコミュニケーション能力の低さに打ちのめされ半ば強引に当時所属していた部隊を脱退するという黒歴史並の過去がある。


もしも世の中の全ての人間が「陽」と「陰」に分類されるとするならば、彼女は限りなく後者である。




CHAPTER1 米屋陽介→



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作者名:藤丸 | 作成日時:2023年2月26日 23時

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