弐話 ページ4
「結城、柑那、ご飯だからいい加減下りて来なさい」
お母さんに呼ばれて下に下りる。ふと後ろを見るとお姉ちゃんが私と同じように下へ降りようと部屋から出てきていた。
何時もは引き篭もって出て来ないくせに。
夕食の準備もお姉ちゃんは何もしない。結局私とお母さんで全部やることになってしまった。その間おねえちゃんは何も言われない。私が何もしないでいたら絶対何か言われるのに。
夕食中もお母さんはお姉ちゃんばっかり。手伝いはあれこれ言うのに食事中の会話は私のことを忘れているよう。ずーっとお姉ちゃんにばかり話しかけている。私には「お醤油とって」とかそれくらい。一方お姉ちゃんは特に何も言わず、「ああ、」とか「うん」とか適当に相槌を打っているだけ。虚しい会話が食卓に響く。
なんで私ばっかりおざなりにされるのか。理由が分からないわけではない。むしろお姉ちゃんよりも分かっていると思う。だって……
お姉ちゃんも異能力者だから。それも、とても強力な異能力者。本人は覚えていないけど、私は知ってる。何が起こったのか、当時はよく解らなかったけど今は解る。
だって、その異能を受けたのは私だから。お姉ちゃんが覚えてないのは、あまりの危険さ故に、お父さんがその記憶を消したから。お父さんも異能力者。
お父さんの異能は『記憶屋』。お姉ちゃんの異能は――
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藤猫@暫く超低浮上(プロフ) - 心の雨と虹の空@現在低浮上ぎみさん» 有難うございます! 描写は特に気を使っているので嬉しいです。 (2018年2月28日 1時) (レス) id: 268ff9427c (このIDを非表示/違反報告)
心の雨と虹の空@現在低浮上ぎみ(プロフ) - アドバイスがないくらい面白かったです! 自分の小説に自信を持ってくださいね。 (2018年2月27日 23時) (レス) id: 469d2368ce (このIDを非表示/違反報告)
心の雨と虹の空@現在低浮上ぎみ(プロフ) - 参加してくださりありがとうございます。情景描写も行動も感情も入っており、想像しやすいのでとても面白かったです! (2018年2月27日 23時) (レス) id: 469d2368ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:藤猫 | 作者ホームページ:
作成日時:2017年5月21日 17時