捌話 ページ17
此処で此処で犬死は嫌、と祈る中また新しい声が響いた。
「……其の顔、見覚えがある。先日私達の襲撃現場に行き遭った少女では無いかね」
「知り合いか」
「否、唯余程恐ろしかったのか腰を抜かして逃げて行ったのを憶えている」
鉄と銃と怒声。情けなく逃げ出したあの場を思い出して、恐怖を思い出すと同時に恥ずかしくなった。
「ふん、腰抜けか」
男の言葉に、顔に熱が集まった。
「あの時は来たばかりで此の町の程度を全く理解していなかったし覚悟も足りなかった。でも今は、今は違う!」
「口先だけでは如何とでも云える」
「だから試して! その上でなら如何とでもして構わないから」
お願い。そう必死で祈った。沈黙の時間が永遠に思われた。
「採用を決めるのは僕では無い」
ハッと顔を上げた瞬間、身体を拘束していたモノが緩んだ。落ちる! 咄嵯に体制を整え着地する。
「ほう、身体能力は悪く無いらしい」
初めて男の顔を見た。黒く闇に溶けるような外套に髪の毛。血色の悪い白い肌。其処に浮かぶ黒い瞳は何処までも深い、底知れぬ闇を感じさせた。
「私の異能を試してくれるのね。被験者が欲しいな。其処に転がってる被害者さんを使っても良い?」
「構わぬ」
「ありがとう」
『異能力 鏡面世界』
私の手にした鏡に被害者が吸い込まれる。うへぇ、気持ち悪。正直中の小鳥を驚かせないか凄く心配だし、何より怖くて足が震えてるけど弱味は見せられない。此処が勝負。
さぁ、どんな反応を示す?
- 金 運: ★☆☆☆☆
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藤猫@暫く超低浮上(プロフ) - 心の雨と虹の空@現在低浮上ぎみさん» 有難うございます! 描写は特に気を使っているので嬉しいです。 (2018年2月28日 1時) (レス) id: 268ff9427c (このIDを非表示/違反報告)
心の雨と虹の空@現在低浮上ぎみ(プロフ) - アドバイスがないくらい面白かったです! 自分の小説に自信を持ってくださいね。 (2018年2月27日 23時) (レス) id: 469d2368ce (このIDを非表示/違反報告)
心の雨と虹の空@現在低浮上ぎみ(プロフ) - 参加してくださりありがとうございます。情景描写も行動も感情も入っており、想像しやすいのでとても面白かったです! (2018年2月27日 23時) (レス) id: 469d2368ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:藤猫 | 作者ホームページ:
作成日時:2017年5月21日 17時