誰も死なない優しいヤンデレのような話 (ページ5)

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やんでますか？……審神者が嫌いです。sideへし切長谷部ページ5

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また懲りずに政府が審神者を送ってきた。

此処は誰も欲してなどいないというのに。

『でも、恥ずかしながら、私は貴方方の心の傷を癒すことはできません。
もし、どうしても私を殺してしまいたい衝動に駆られたとしたら、私に直接言ってください。全力で政府に逃げます。ですがどうしても、どうしても私はここで最低２ヶ月は過ごして給料を貰わなければ帰りません。
それまでの間、どうぞよろしくお願いします。』

その審神者は面をしていた。
表情は見られなかったが、声が震えていたから、きっと恐れてはいたのだろう。

言い切った後、審神者は走り去ってしまったため、広間ではそれぞれが多様な反応を見せている。

｢長谷部くん、今度の子、どうしたらいいと思う？ああいう子って宣言通り、意地でもいるよ｣

審神者のいなくなった本丸を共に切り盛りしてきた燭台切に話しかけられる。

｢ああ、しばらくは様子見すべきだな。とりあえず俺たちは今までしてきたように此処を回していかねばならない｣

燭台切も俺も、そうしてきた。

それだけで精一杯だった。

限界が近いのもわかっていた。
だからこそ、見定めなければいけない。

俺たちの、主に相応しい審神者を。