◆贈り物 ページ27
『ありがとう鍾離さん♪…とても綺麗』
「髪留めは君の瞳と同じ色を模している物を取り寄せた。スメールの鮮やかな装飾と組み合わせた、君だけの贈り物だ」
『……Σえっ⁈そこまでしてくれたの⁈』
お値段…いや、これは彼の気持ちだ。素直に嬉しかった
ちゃんと受け止めて大切に扱おう…
『ありがとう』
「ふふ…気に入ってくれたようで俺も嬉しい」
『私も何かちゃんと鍾離さんに…』
「気にしなくて良い。俺はもう貰っているからな」
『？』
何をあげたっけ？と今までの行動を捻り出して見るが、彼に渡した物と言えばおにぎりくらいしか思いつかなかった…
再び彼を見ると、彼は口元をトントンとしていた
『それは同等の物じゃない気がするけど…』
「納得出来ないか？価値とは人それぞれだ。同じ物でもその人物が求める質なのか、そうでないかで価値は決まる。俺は君と出会って沢山幸福を得ている。この装飾品では足りないくらいだ」
『うーん…鍾離さんがそう言うなら』
と、言いつつも絶対いつかお金貯めてお返ししてやるっ
「ほぅ…これは見事だ」って言わせてやる！
と心に決めた…
「では、そろそろ戻るとしよう」
『ありがとう鍾離さん♪すっごい大切にする』
「あぁ…」
扉の前まで向かうと彼は彼女に振り返る
『？』
「おやすみA」
チュ
『⁈…おっ…おやすみ』パァアア
「ふふっ」
顎を持ち上を向かせると彼は口元に口付けをする
そしてひと撫ですると自室へと戻って行った
『鍾離さんもしてくれた♪』
魈にして貰って嬉しかったって言ったからかな？
覚えててくれたのかな？へへっ
嬉しくて心が浮き立つ感覚があった
時々街に行き通う家族連れの人々を見る度に寂しさを感じていたが、それは愛情に飢えていたからかな？と自覚した
表には出さなかった。欲したらダメなのだと心のどこかで
押し殺していた。これは醜い感情なのだと…
でも魈がしてくれた時にその穢れが消えたのを感じた
彼等がその存在になってくれたと思ったからだ
『私にとって彼等が…この街が…大切な
彼から貰った物を握りしめてその夜は眠った
「我ながら…ここまでとは」
自室に入り椅子へと腰掛けると静まらない心音に自分でも酷く動揺しているのが窺える。本当にこんな感情は久方ぶりだと頭を抱えた
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葉(プロフ) - nanoさんご指摘ありがとうございます！鍾離先生の二人称を意図的に変えています！後程空君も出て来ますし、夢主ちゃんをより一層特別に感じて欲しいからです！モヤモヤさせてしまって申し訳ありませんっ (2023年2月15日 7時) (
レス) id: b63a4d1e18 (このIDを非表示/違反報告)
nano(プロフ) - 余計な事だったらすみません！おそらく鍾離先生の二人称は（君）ではなく（お前）だと思われます（汗）でも個人の解釈で変更しているのならすみません…ずっとモヤモヤしてたので！お話はとても面白いです (2023年2月14日 21時) (レス) @page21 id: bd4e1a1598 (このIDを非表示/違反報告)
葉(プロフ) - ほのかさんありがとうございますっっ！とても励みになります！嬉しいっっ更新頑張りますね！♪ (2023年2月8日 19時) (レス) id: b63a4d1e18 (このIDを非表示/違反報告)
葉(プロフ) - 苺さんごめんなさいっっっ外したつもりが、外れてなかっっっったっっっっっ外しましたっっっ何度もすいませんんんんんっ (2023年2月8日 19時) (レス) id: b63a4d1e18 (このIDを非表示/違反報告)
ほのか(プロフ) - 最高に面白いです！！！更新されるたび吹っ飛んだこっちきますね！応援してます！ (2023年2月8日 18時) (レス) @page3 id: 5ab7e5fc20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紺翠 | 作成日時：2023年2月7日 22時
