◆異界の地4 ページ5
《鍾離視点》
『お友達…ひひっ』
「……」
何故こんなにも嬉しそうにしているのだろうか
まぁ、何も分からない地で何も覚えていない事はさぞ不安と恐怖心があっただろう。
安心したと思えば「嬉しい」と抱くのだろう。
彼女には不思議な点が幾つか見られる。
そう、先程口にした「お金」と言う単語…
璃月・往生堂・客卿…その言葉を発した時、彼女の反応は
良い反応とは呼ばなかった。
ただ単に無知から来る事なのだろうか？
記憶が飛ぶと言ってもどの程度のものなのだろうか…
そこは専門外だな…今度白朮殿に聞いてみるか。
『鍾離さんもお友達？』
「ん？あぁそうだな。俺もそう思ってくれたら嬉しい」
暫く黙って思考に走らせていると、彼女から控えめに訪ねられた。記憶は無いと言え、これが彼女本来の人間性なのだろう…
自然と笑みが溢れてしまう
『じゃあ、暫くお世話になるね』
「あぁ、早速だがこの璃月を案内しよう。良い刺激になるかもしれないからな」
『分かった』
──────────────…
『わっ！……わっ！』
「どうした？」
外を出た途端、彼女は目を輝かせていた。
まるで初めて見たかのよう。
幼さを残すその表情…喜びに満ちている。
「…悪くはないな」
『鍾離さんっ綺麗！見た事ない建物いっぱい！人もいっぱい！ねぇ！何処から行くの？』
少々興奮気味だが、ここまで喜んでくれるとは思って無かったな…。
ふふっ…ある意味刺激的過ぎたか？
「そうだな…堂主がモラを持たせてくれたからな。昼時だし、昼食を先に食べに行こう」
『さっき私食べたよ？鍾離さんまだだった？』
「まだ腹に入るだろ？」
『鍾離さんと一緒にしないで〜』
「ハハッ」
『ハハッじゃないっ！でも良い匂いはするね！行こう』
少し歩いて、そう遠くはない行き付けの店
《万民堂》へと俺達は向かった。
「あっ鍾離さん！いらっしゃい！」
「今日はお連れ様が同行している。軽めの食事を頂けるだろうか？」
『こ…こんにちは…』
「鍾離さんの後ろに隠れてる子？可愛い！そんな隠れなくても何もしないよ？私は香菱！ここのお店の料理人だよ？よろしくね♪」
『よ…よろしく』
俺の後ろに隠れては居るが、一応顔を出して話している。
「さっきまでの勢いはどうしたんだ？」
『ひ…人が……いっぱい』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 194人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
葉(プロフ) - わわわわわっ申し訳ありませんんっありがとうございますっっ！気が付きませんでしたっっ！外しましたっっっ！ご報告ありがとうございます！ (2023年2月8日 17時) (
レス) id: b63a4d1e18 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - オリ‘フラ立ってますよ！外したほうが良いと思います｡ (2023年2月8日 11時) (レス) id: 40f7098858 (このIDを非表示/違反報告)
葉(プロフ) - あぁあありがとうございますっっ色々書きたい話し沢山あるので頑張って更新出来たらなぁと思います！とても励みになりますご感想ありがとうございました！ (2023年2月7日 19時) (レス) id: b63a4d1e18 (このIDを非表示/違反報告)
ももももももつつつ - 更新頑張ってください！！！！ (2023年2月7日 16時) (レス) id: 0eb447a2e9 (このIDを非表示/違反報告)
ももももももつつつ - いいですね、この関係性というか話の進み方構成というか、、好きです…… (2023年2月7日 16時) (レス) @page32 id: 0eb447a2e9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：紺翠 | 作成日時：2023年2月1日 10時
