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『私も一応歌い手だけど・・・
そらるさんと私じゃあ、遠い存在だよなぁ・・・』
わたしはボソボソと呟いた。
そらるさんは歌い手としてとても有名だ。
ーーそんな人と住んでやっていけるのかな・・・
(他の歌い手さんも誰なんだろう・・・)
そう思いながら家を探す。
すると、目の前に白くて大きい3階建ての家が見えてきた。
『ここかな?』
わたしは目の前にあるマンションを見上げながら、メモを見る。
住所、確かにここだ。
(こんなに大きいとは思ってなかったなぁ・・・)
ここが、
「グランシャリオ」ーーー。
わたしの新しい家になる場所だ。
(とは言っても、男の子ばっかりの家に女1人で本当に大丈夫なのかな?)
おばあちゃんの話では、ちょっと個性的な人達だけど、悪いこはいないし、間違いも怒らないはずだって。
わたしは残念ながら、いろいろとタイミングが合わなくて、まだそらるさんと他の歌い手さんとは会えていない。
(でも、ここまで来て、引き返すわけには行かないよね。)
わたしはごくりと唾をのみこみながら、呼び鈴を鳴らした。
?「はい?」
『あ、あのっ・・・』
インターフォン越しに聞こえて来たのは、涼やかで綺麗な男の人の声。
『あの・・・わたし!』
精いっぱいあれこれと挨拶の文句を考える。
頭の中に、大して意味のない文字列が泳ぐ。
『ーーわたし、今日からここに・・・お世話になる・・・』
?「・・・・・・・・Aさん、ですか?」
『は、はいっ・・・!!』
思わず声がひっくり返りそうになる。
だって、いきなり名前で呼ぶから・・・
?「そっちで少し待っててね。」
インターフォンが切れた。
しばらくして、ドアが開いて中から男の人が姿を現した。
ーーーー整った顔、長いまつげ、スラリとした長い足・・・
(うわぁ・・・綺麗な人・・・もしかして、この人そらるさんじゃ・・・)
そ「初めまして、そらると言います。」
『ほ、本物のそらるさん・・・』
そ「あ、俺の事知ってるんだ?」
『もちろんです!逆に知らない人なんていません!!』
いい終わってから急に恥ずかしくなってきた。
そ「そこまで・・・、ありがとう。」
といいニコッと笑った。
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作者名:ぱんだ | 作成日時:2013年12月25日 13時