#003 part>8 ページ20
そらる君はまふ君と話をしながら私の前を歩いている。
視界にその腕が入って、思わずわたしは目を逸らしてしまった。
(わたし、そらる君を意識してる・・・?)
そらる君は私を思ってああやって温めてくれていたっていうのに・・・
それなのに、天月君の行方がわからなかった時に、抱きしめられてドキドキするなんて・・・。
わたし、無神経だ。
でもーーー。
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天「ごめんなさい・・・!」
ホテルの部屋には、みんなが集合している。
天月君は時々みんなをちらちらと見上げてはまたうつむくの繰り返し。
天月君はどこにいたかというと、なんてことはない。
水遊びに疲れて、近くにあった崖で休憩していたとのこと。
『何事もなくて良かったね』
天「Aちゃん、心配かけてごめん・・・」
『もういいよ。怪我がなくて良かった。』
その様子を見ていた赤ティンさんがあきれ顔で
赤「オマエさ、中学生でも俺らからしたら子供なんだから、1人で勝手にウロウロすんじゃねーよ。」
と言った。
それを聞いた天月君は、ちょっとむうっとした。
ん?
中学生?
『え!?』
いきなり大声を上げた私に、皆が驚く。
り「どうしたの?Aちゃん。」
『あっ、天月君って中学生だったんですか!?』
ま「そうだよ?天月君は中3。」
『は、初耳です・・・!』
まさか、天月君はわたしよりも下だったなんて!
しばらくの沈黙のあと、
天「・・・まだ中学生だけど、来年から高校生だし、俺もう子供じゃないよ」
と、天月君は蚊の鳴くような声でそうつぶやいた。
すると、そらる君が天月君の前に近づき、
そ「天月・・・子供じゃないって言うなら、皆に迷惑をかけちゃいけないよ」
と優しい声で言った。
そらる君にそう言われ、天月君は小さく頷く。
そ「よし、この話は解決したからとりあえず皆、着替えようか。」
そういえば、みんな雨に濡れてびしょびしょだったんだ。
そして、各それぞれの部屋に戻っていった。
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作者名:ぱんだ | 作成日時:2013年12月25日 13時