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#003 part>4 ページ16

真新しい水着に着替え、鏡の前に立つ。



本当は、ワンピースタイプの水着にしたかったんだけど、店員さんに勧められるままにセパレートタイプにしちゃった。


『うーん・・・』


ちょっと身体のラインが気になる、かな?



着替えを済ませた私は、念入りに日焼けどめを塗って、浜辺に飛び出した。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


皆はそれぞれ、好き勝手に過ごしてるみたい。


りぶさんは、ビーチベッドを出して、読者をしている。



他のみんなは・・・。



そ「っと!!」

『あ、そらる君』


浜辺を見ながら歩いていると、木陰からでてきたそらる君と鉢合わせた。

『そらる君。今から泳ぎに行くの?』

そ「・・・Aちゃん、そ、そのカッコ・・・」


そらる君、どうかしたのかな?
よく見ると、顔がなんだか赤いし・・・。


もしかして、似合わなかったのかな・・・?


不安に思っていると、そらる君が来ていたパーカーを脱ぎ出した。


そ「これ、着ていて!」

『え?』


そして、わたしにずいっとそれを突きつける。

『き、着ていてって・・・なんで・・・』

そ「い、いいから!!」



え、ええええ!?


どうしていきなりそうなるの!?


わたしは戸惑っていると、そらる君はなぜか怒ったように脱いだパーカーを押し付けてきた。


『は、はぁ・・・』


なんとなく、着ないといけない雰囲気だ。



そ「さ、先に行ってるから!」


わたしが袖を通すのを見届けたあと、そらる君はそう言い残し、一目散に波打ちぎわに向かって駆け出して行った。


(ヘンなそらる君・・・)


釈然としないまま、私も海に向かって再び歩き出した。


青い空から照りつける太陽は、これから迎える夏真っ盛りを目の前にギラギラとすでに絶好調だ。


(日焼けどめ、塗ってきて良かったー)


踏みしめる白い砂が熱い。
早く冷たい海に浸かりたい!



そう思っていると、天月君の無邪気な叫び声が聞こえてきた。


天「Aちゃーん!こっちこっち!」

『天月君!』


水ぎわで天月君とまふ君がそろって水遊びをしている。


わたしがそっちに近づいていくと、なぜかまふ君が不服そうな表情をした。


ま「あれー?何その無粋なパーカー」

『あ。これはそらる君が・・・』

ま「えー?何考えてんだ、そらる君。
ほら、脱ごうよ!」

『えええ!?』


わざわざ水遊びを中断して、まふ君はわたしの着ていたそらる君のパーカーをするっと脱がそうとする。

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作者名:ぱんだ | 作成日時:2013年12月25日 13時

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