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ほぼ毎日あの自販機の前でコーラを飲みながら私を待つテヒョンさん

私もすっかりそれが当たり前になってしまい自然とテヒョンさんに会うのを楽しみにしている


テヒョンさんと出会ってからちょうど1ヶ月目の放課後

いつものように自販機に向かうとやっぱりそこにいるテヒョンさんでもどこか落ち着きがない

「テヒョンさん」

『あ!おかえり!』

ココアを買ってる最中も落ち着きのない様子で私を見つめるテヒョンさん

「なんですか?」

『あのさ』

「はい」

『Aって2月生まれっぽいって言われない?』

「言われたことはないと思いますけど...でも2月生まれですよ」

『もしかして来週?』

「はい」

『5日?』

「惜しいです7日です」

『っあー!!惜しいなあ!!』

どこかわざとらしいテヒョンさんは何がしたいのかよくわからない

「なんで今日はそんなに落ち着きがないんですか?」

『え、そう?いつもと同じだけど』

急に落ち着いたテヒョンさんといつもの公園のベンチへ腰を下ろす



『誕生日どうするの?』

「どうって...特に何もしないです」

学校では数人の友達に祝ってもらい家ではいつものように過ごす

それがここ最近の誕生日の過ごし方だった

『なんで?』

「なんで?なんでって言われても...」

中学生に上がったころから毎年やっていた家での"誕生日会"という

家族がそろって食事をするイベントはなくなってしまった

共働きの両親に気を遣いもういいよ、と自分でやめてしまったものの

毎年封筒に入った現金をもらうのは寂しくて少し後悔している

プレゼントや現金よりも家族で過ごす時間を増やしたい、そう思うも言葉にすることはできない


『家族でご飯行ったりしないの?』

「うち共働きでしかも仕事人間なんで私の誕生日なんかのために2人が休み合わせたりするの大変なんです」

『それはAがそう思ってるだけじゃないの?』

「...」

『言ってみればいいじゃん。家族で過ごしたーーい!って。言わないと気づかないよ?』

「誕生日って言っても普通の日ですし」

変に強がるこの性格が自分でも嫌になる

『嘘つかないの。1か月前俺がここで困ってるとき誕生日って言ったら助けてくれたじゃん』

「それとこれとは関係ないです」

誕生日に自分みたいに寂しい気持ちになってほしくない、そう思ってテヒョンさんにあの日

20円貸したのを見透かされている気がするくらい鋭いところを突いてくるテヒョンさん

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設定タグ:防弾少年団 , BTS , テヒョン   
作品ジャンル:タレント
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おさる - 一回だけじゃなくて何度も見たくなるようなお話でした。次回の小説も楽しみにしています! (2018年9月27日 10時) (レス) id: 61e830c75b (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - らむさん» そう言っていただけて嬉しいです(;;)ありがとうございました! (2018年7月19日 11時) (レス) id: 6fe35b1797 (このIDを非表示/違反報告)
らむ - 感動……すごく面白くて楽しかったです!!映画で見たいくらいです(*^◯^*)大好きなテテでこんな素敵なお話書いてくださったことに感謝です!! (2018年7月19日 1時) (レス) id: a7a9735bca (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ゆんさん» お付き合いありがとうございました(>_<) (2018年7月17日 18時) (レス) id: 67f3dc7c68 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん(プロフ) - とても素敵なお話をありがとうございました^_^ (2018年7月17日 17時) (レス) id: 8e5cc19314 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2018年6月23日 18時

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