男杉谷、運命の人見つけました！３

第85話 杉谷side ページ4

……………まさか、こんな事になるとは思ってなかった。






.






『えっ、えぇ……………？』



かれん『ですから、今姉さんしかいないですよ。さっさと諦めて、マッサージは姉さんに頼んでくださいね。』



『はい…………』






かれんちゃんに聞いたのが間違いだったか？


いや、そもそも俺たち選手の周りには写真を撮り続けるかれんちゃんしかいなかったし……


これはドッキリか何かなのか…………？




.





今日もいつも通り、試合だったのでドームに出勤して練習を始めたが、マッサージをしてもらおうと思ったらAちゃんしか手が空いていないという事件が発生したのだ。





しかし、あの件(拳士、心が折れる事件)があってから、俺は(無意識にだと思うが)Aちゃんを避けていた。



つまり、今の俺にはAちゃんと話すこと、ましてや自分から話しかけることは死を意味していた。






だが、だがしかし！


マッサージ、して欲しい……………








.






…………というワケで、俺は声を掛けようか掛けまいか、ずっとうろちょろしている。





中「ったく、お前ずっとうろちょろするつもりか！？はよ行ってこいや！！」ｹﾞｼｯ



「い"っだ！！」


……大将に蹴られた。





西「………………うろちょろしてる暇あったらはよ行ったってくださいよ。A泣いてましたよ。(嘘やけど、)」



「えっ……………………Aちゃぁぁんごめんねえええ！！！！！」



「えっ」



かれん「拳士さん……………遅いんちゃけど！！！？」







俺が見たのは、かれんちゃんがAちゃんを抱き締めている光景だった。

第86話 杉谷side→←第84話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す