62話 ページ17
あの日あの後、部屋に戻ればセブルスから既に話を聞いていたレギュラスがたいそうご立腹であったから。死なない自信があるからこそ、命を狙われるのはどうとも思わないが怒っているレギュラスはとても怖い。流石に、気をつけようという自覚くらいは1ミリ位はある……と思う。
「ねぇレギュ、なんともなかったのだからそんなに心配しないでよ
今の私たちには見守るしか出来ないのだし、できるだけアレにも関わらないようにするわ
だから大丈夫よ？」
「そう……ですか
まぁアリスがそう言うのなら信じてみましょう
あ、それはそうとアリス、年末試験赤点をとったらクリスマスプレゼントは無しですからね」
歯切れの悪そうに、でも何とか納得したレギュラスは話題を無理やり変え何処か……恐らく魔法薬学の教室である地下に向かう。全く、誰に向かって試験の心配をしてるのだか、そう思いながらも私は彼を追いかけることにした。
―――――――――――――
文字数で中途半端ですが、折角なので怒ったレギュラスをどうぞ。
「……レギュ？ただいま？」
「……」
「あの、自分で歩けるから、腕引っ張らないで？痛いわ」
お願いしてみるも、レギュラスは無言のまま、骨のきしむ音が聞こえるくらい強く手首を握り、自分の寝室の方へと足を進めていた。漸く、部屋に着いたかと思えばそのまま部屋の鍵を閉め私をベッドへと組みしだき、まるで鬼のような形相で彼は上から睨みつけてくる。
「認識阻害魔法を、解いてくださいアリス」
「……なんのこと？」
「……認識阻害魔法を解け、俺はそう言ってるんだ」
爪をくい込ませながら彼はそう静かに告げる。じわりと、温かいナニカが溢れながらも魔法を解いた私はレギュラスを滲んだ視界でじっと見つめる。
決して、痛いわけじゃなかった。我慢できないくらい怖いわけじゃなかった。ただ、私の不注意でできた弱い証を彼に見せるのがどうしようも恥ずかしくて、それでいて心のどこかでレギュラスがいる、ということに安心してしまっていた。
「コレはアリスの不注意で出来たものであってますか」
「うん」
「……包帯、巻きましょうか」
レギュラスが言いたいことを飲み込んで、こう言ってるのはわかっている。心配もかけたし、不安にもさせたのを理解している。
ごめんね。そう、心の中で口にした私を知ってか、優しい手つきで包帯を巻いたレギュラスとそのまま抱きしめあい、その日の夜は2人で夢の中に微睡んだ。
続く (更新停止中)
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ひな(プロフ) - 更新なされないんですか？レギュラスの話あまりなくてこの話見つけてとても楽しく読まさせていただいてたんですけど笑 (2020年5月3日 13時) (
レス) id: b1d986a2cc (このIDを非表示/違反報告)
さゆら(プロフ) - りんなさん» りんなさんコメントありがとうございます！ 更新が超不定期で申し訳ありません。一気に読んで頂けて嬉しい限りでございます！ またうちの子達を動かしていこうと思いますので、ぜひお楽しみください！ (2019年5月29日 1時) (レス) id: 7dbd51c71f (このIDを非表示/違反報告)
りんな - とても面白くて一気に読んでしまいました！更新楽しみに待ってます！頑張ってください！ (2019年1月22日 22時) (レス) id: 1df12e5f71 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さゆら | 作成日時：2018年12月21日 2時
