ナイトメアエリアの住人です。【のっき】【歌い手】

番外編５ ページ7

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空に飛び立って数分、ネオンエリアの住人の家が建ち並ぶ場所に着いた。

だいたいの家がマンションというか高層ビルのようで、ネオンエリアが一番発展してそうだな、と感じた。


さて、どうしよう。このまま一軒一軒回っていたら時間が間に合わない。テキトーに置いたらせっかくのお菓子が崩れてしまう。



………こうなったらサンタさん作戦だ。


ベランダに一つ一つ置いていき、朝住人が起きたときにベランダを見る。
このお菓子は何なのか、となる前に各エリアの４人が放送で知らせればいい。これだったらマシンをわざわざ降りなくていいから短時間で終わるだろう。


一軒一軒お菓子をおいていく。まだ放送は始まってないようだ。準備中だということだろう。


お菓子をネオンエリアの半分ぐらい置いたところで、放送が始まった。



〈今日は誰を最初に呼ぼうか…、この人だ！〉



〈あなたのハートに猫パンチ！どうも、そらねこです。〉


かもめさんの少し緊張したような、でも元気な言葉から始まる。最初に呼ばれたのはそらねこさんだった。


そこでネオンエリアのお菓子が終わった。次はそらねこさんが最初だったからスカイエリアに向かった。

スカイエリアの上空に着いた。ここは雲の内部に家があるから、そのまま落とせば家の中に落ちる。雲の家だから落としても大丈夫そうだ。

スカイエリアにお菓子を配り終えたら、もう放送も終盤だった。


ここから一番近いのはナイトメアエリアだ。放送が行われているのは今では廃止になった中心部のあのエリア。あそこから一番近いのはナイトメアエリアだから応援に来てくれるのに期待するしかない。


私はナイトメアエリアにソリで向かった。




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事件発生だ。


ナイトメアエリアは一軒家ばかりだ。回るのにとてつもない時間がかかる。


私は煙突になるべく柔らかい綿あめを入れる。家の中から「何か煙突から落ちてきたよ！」と、声が聞こえた。お菓子は恐らく無事だった。


全部の家に配り終えると、空には綺麗な満月。


もう、間に合わないかもしれない。そう思いながらタイムトラベルエリアに向かう。

私は悔しくなって、泣き出してしまう。




「なーに泣いてるんですか？私がよしよししてあげますよ？」




後ろを振り向くといつものように優しく、でも意地悪そうに笑ったのっきさん。
バイクのような機械に乗って、そらねこさんと、かもめさんと、ラメリィさんもいた。どうやら放送は終わったようだ。

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