愛を知らない王女が、愛を学ぶ物語【2】

第71話 ページ31

リベラside

魔力を...


使えた...


どうやって出せたのかはわからない。


でも私の前に広がる事実を受け止められない。


ラサゴベアが


気を失っている


原因は魔力





私の



魔力



((ワタシノセイデ))


ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー
マナside(マナの部屋にて)

ドォン・・・


マナ「え...？」


今、すごい音がしたような気がする。

マナ「ラフ・・・」

同じく部屋にいたラフに声をかけると、彼女はすぐに頷いた。

ラフ「すごい音ですね。何かあったのでしょうか？」

2人で音のする方に顔を向ける

ラフ「今リベラ様はお掃除中ですので、何か落としてしまわれたのやもしれませんね。」

マナ「そうね・・・。少し心配。大丈夫かしら。」

ラフ「ルナナがリベラ様の部屋に向かっていると思いますよ。」


そう言ってラフはルナナに連絡を取る。


ラフ「・・・出ませんねぇ。」

不思議そうな顔をするラフ。

さっきから私は

なぜか

心がざわざわする。



マナ「何か来た。そんな感じがするの。」

私がそう言うと、ラフはふふっと笑って言った。

ラフ「気のせいですよ！私そんな気配ちっとも感じな」
マナ「キリト呼んで。」

ラフ「え...?」

ラフは彼女の声を遮って命令した私に、驚いた様子だった。

マナ「そして直接お姉様の部屋へ。」

ラフ「しかし・・・今はキリトさんは視察中ですよね」

マナ「いいからっ！すぐに呼び戻して！」

ラフ「え？」

私の気迫に驚きを隠せないラフ。

私は彼女をなだめるように笑顔で言った。


マナ「責任は私持ち。・・・ね？」

ラフ「それは・・・」


すると突然

「いいえ!!」




声と同時にノックも無しに突然ドアが開いた。


マナ「ルナナ・・・？」

ラフ「ルナナ。ノックも無しに失礼」
ルナナ「キリトさんが！！」


マナ「キリト？」

全力で走ってきたように息を切らすルナナ。

彼女は荒い息で途切れ途切れに言った。

ルナナ「はい。キリトさんが帰ってきて城に入るなり早々...気配を感じた..と。」






マナ「っ!!!」


お姉様が...








ルナナ「リニャーノとは違う、強い魔力を2回。」

ラフ「2回！？」

ルナナ「危険な状態が、リベラ様を襲っている可能性が高いそうです。」








どうして


お姉様ばかり


なぜ






ラフ「マナ様！マナ様行きましょう！」

ルナナ「マナ様...？」

ラフ「マナ様!」

マナ「どうして」





ラフ「え...?」

マナ「なぜここまで・・・。」

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