どうせ今だけ【月島蛍】 (ページ45)

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片付けも終わってコーチと武ちゃんの話も終わったあと、それぞれバラバラに帰っていく。

月島「A」

「あ、月島……」

私と月島の間に気まずい空間が流れる。それを打ち破るように私は喋り出す。

「月島に告白、されてからいろいろ考えて結論を出しました」

月島は次の言葉が出るのを息を飲んで待っている。

「返事遅れてごめんなさい。私も月島のことが好き、です」

私が言い終わる前にぎゅぅっと力強く抱きしめられる。月島の匂いに安心して肩の力がふっと抜ける。

月島「良かった…」

それは普段の月島からは考えられないほど弱々しい声で思わず背中に手を回して抱き締め返してしまった。

いや、もう付き合ってるからいいのか？

私よりもひと回りもふた回りも大きい体の月島抱きしめてきているのを少し可愛いと思ってしまう。

月島は体を離して目と目を合わせるようにした。

「…待たせてごめん、ありがと」

月島「正直どれだけ待たせるのって思ったけど結果的に付き合えたから良かった。これで振られてたらどんな手を使ってでも付き合ってたけど」

「メンヘラは嫌われるよ」

月島「僕結構重い方だけど」

「全然いい、むしろ好き」

月島は再度私の存在を確かめるようにぎゅっと強く抱きしめる。

月島「はぁ、好き」

「……私も」