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A side

月島に倒れ込んでしまった。これは私が謝った方がいいのか。でもさっきから10分ほど経っているが月島は下を向いたまま顔をあげない。

「……ごめん」

月島「なんで謝んの」

月島は下を向きながら呟く。顔は見えないので怒っているのか確認は出来ないが、声色からして怒ってはなさそうだ。

このまま帰るのもなんだか月島が可哀想だし、こういう月島を見れるのはラッキーなんじゃないかと思い、もう1回月島の隣に座って顔を覗き込む。

「え、」

覗き込んだ月島の顔は真っ赤に染まっていた。見られたことに驚きを隠せない月島は慌ててそっぽを向いた。

月島「……ッ笑いたいなら笑えば」

「ど、どったのツッキー……熱?」

余りにも普段見れない顔を見れたものだから月島が風邪を引いたのかと思う。たしかに、いつもより動いてたように見えたし、私が月島に寄りかかって寝ていたせいで汗もろくに拭けなかったのかもしれない。

私は月島の前に回り込んで足りない身長を補うために背伸びをしながらおでこに触れた。触れたと言っても指先しか触れなかったけど。

月島「は、なに!?」

「なんでそんなに人に触られたことのない動物みたいな反応するの?笑」

月島の反応が今まで見たことがないものだったから思わず吹き出してしまう。

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作者名:らう | 作成日時:2024年3月25日 15時

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