どうせ今だけ【月島蛍】 (ページ20)

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ゴールデンウィーク最終日。
音駒高校と烏野高校の練習試合の日。

この日はみんな気合いに満ちていて、見ているこっちも緊張してしまう。

音駒と烏野はゴミ捨て場と言われていたらしく、それが4年ぶりに対戦できるようだった。
それでみんな、主に3年生が気合いを入れているのが分かる。

すると、出口の方に赤色と黒色のジャージを着た人たちが見えた。

澤村先輩も気付いて集合をかける。お互いが挨拶を済まし、音駒高校もアップを済ませる。

なんか向こうの主将、髪型すごい。
どうやったらあんなふうになるのだろう。まるでアート作品のようだ。

ずっと見ていたからか音駒の主将は視線に気付き私の顔を見る。

やべっと思った時にはもう遅くて完全に目が合った。
絶対に変な人だと思われた。

初めましてなのに、人のことジロジロ見て常識がなってないマネージャーだなって思われただろう。

こんなんじゃ烏野高校排球部に泥を塗ってしまったのと同然だ！！

黒尾「あの、俺の顔になんか付いてます？」

「あ、ごめんなさい。なんかすごい髪型だなって思って」

黒尾「ああコレ？寝癖」

「ｱｯ、すごい、芸術的な…寝癖ですね」

黒尾「いや笑無理に褒めてもらわなくても大丈夫デス」

「ｽｲﾏｾﾝ」