秘密の存在４【H×H】 (ページ4)

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１２４、報酬は衣食住ページ4

「私、手伝いの報酬は貰う予定だけれど貴方の客人になるつもりはないわよ」

クラピカのこともあるが、ゾルディックとのことに彼らを巻き込むのも気が引ける。それならばヒソカと合流したい……そう思いかけ、合流したらヒソカも巻き込んでしまうことにやっと気が付いた。

「報酬？」

「彼女を引き留めるついでに仕事手伝ってもらったんだ、ほら潜入のパートナー役」

「成る程な」

ヒソカは強いから別だなんて言い訳は周囲の面々の纏や絶を見ていれば通用しないことがわかる。気の抜けた雰囲気はあったけれど一度も私への警戒を解いていない。

「報酬か。衣食住の提供でどうだ？」

指針がなくなってしまったことで明確な目的もなくなってしまい、頭を悩ませている私にクロロから提案が出された。

「というと？」

「文字通り、住居、衣服、食事の提供だな。といっても住居のみで、衣服や食事は買う金をやる程度か」

「……貴方たちにメリットがないように思えるけれど」

「あるぞ。お前という面白い奴を側に置ける」

否定しようにも否定のしどころがわからない理不尽な理由である。面白いから側に居たいという気持ちはなんとなく理解できるから本当に困る。
思わず微妙な表情になる私の背後でずっと強い視線を注いでいたフェイタンが口を開いた。

「何故コイツに執着するね、団長らしくないよ」

「面白そうだからとさっきから言ってるだろう。それに、ヒソカも執着してる」

「ヒソカがぁ！？」

横から着物の男が声をあげた。他にも幾人かは驚愕、幾人かは感心といったような反応だ。
それをクロロも感じ取ったようで、彼が薄く笑みを浮かべた。

「奴が戦闘狂なのはお前達も知ってのこと。その女、ソフィアは奴の下で念を教わり、一ヶ月で物にしてみせた才能もある。更に言えばヒソカのお気に入りだ。側に置いて損はないと思うが」

周囲の人の反応を見るに、どうやら彼らもヒソカを知っているようだ。
クロロ個人の付き合いかと思ったけれど、そうでもないらしい……一体どういう関係性なんだろう。

「……納得いかないよ。自分の目で確かめるね」

「それはお前達の自由だ。力量を見極めるというなら存分に気が済むまでやるといい、俺も見てみたいしな」

考え事をしている間に何故か勝手に許可を出された。そういうのは普通見極められる側の許可も要るのではないだろうか。
そして報酬の話はまだ返事していないのに決定事項のように会話をされる。色々解せない。