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58、一つ目の能力! ページ19

【ソフィア side】

ハンゾーが気絶したのを確認して、臨戦態勢を解く。
隣に腰を下ろして見れば、あちこちに大なり小なりの傷を負っていた。


(当然よね、力加減を試してる時の攻撃を受け続けてたんだし)


かすっただけで衣服や皮膚が切れるのは当たり前。ハンゾーは避けるのに必死で気付いてないようだったけど、片腕も折っちゃった。


(私の治癒は自分専用なのよね)


そもそもが肉体に宿る力。彼を回復させることは出来ない。


(あ、だったら回復させられる念能力を作れば良いのか)


基本の四大行を習得したとはいえ、私はまだ発の能力を決めていない。
系統全て扱える上にオーラ量も多いから、何の能力を作ったって問題ないし決めるのは私の自由だとヒソカに言われたのだ。

それならヒソカと戦うのには使えないけど、アフターケアには最適。
うん、これにしよう。


ハンゾーの体に手を翳し、念を送る。念能力を思い付かせてくれた感謝の気持ちも込めて、戦う前よりも元気になるように。


能力は、他者を治癒する能力。より具体的に言えば、私のオーラを分け与えることで対象の身体に発生しているあらゆる影響を治癒する能力。毒、病、負傷から疲労。対象の状態によって分けるオーラ量は変わるだろうけれど、私のオーラ量はとても多いようだし。
オーラ全てと引き換えにすれば、死者を甦らせることだってできるかもしれない。


(まぁ、その場合は死んじゃうけど生き返るから大丈夫かしら)


制限として自分自身の治癒が一切出来ないというのはあるけれど、問題ない。

治癒が完了したという感覚が指先から伝わってきて、念の使用を止めて絶の状態に切り替え、その場で起きるまで待つことにする。
このままハンゾーを放置していくのも気が引けるし、私が去った直後に別の受験者が来ないとも限らない。折角闘ってくれたのに、闘う条件だったプレートを奪われてしまったら本末転倒だもの。


(もう、夜ね)


空を見上げれば、半分が紺青に染まっていた。もうすぐ、夜が訪れる。


「ソフィア?」

「あら、キルア」


がさりと鳴った草むらに目を向ければ、髪に葉っぱをくっつけたキルアがいた。
キルアは私とハンゾーを見比べても状況がわからなかったのか、眉を寄せて目を丸くさせている。

59、キルアの合流→←57、相対する



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設定タグ:HUNTER×HUNTER , 最強 , 女主   
作品ジャンル:恋愛
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勿忘草 - 普通にハンゾーが可哀想www (2020年6月20日 15時) (レス) id: a494dee2c7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:クロ | 作成日時:2019年5月4日 21時

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