２５、ゴール？ ページ26
脱落するかと思われたレオリオが怒号を放ち走り出したのを見送って、私とゴン、キルアも再び走り出した。
階段が目の前に見えて、そういえば地下だものね、と思い出す。
「ソフィア、ゴン、誰が先にゴールするか競争しないか？」
「いいよ、勝った方がご飯奢りね」
「のった！」
ゴンが即答で返事をする。私はというと、少しだけ悩んだ。
もうそろそろヒソカやイルミと合流したいし、あとソフィアにはあまり手持ちがない。今持っているお金だってヒソカに貰ったお小遣いだ。
そうこう考えてるうちに、ゴンとキルアが声を揃えて合図をし始めた。
「よーーーい、」
「あ、待っ」
「ドン！！！！」
ハイペースになった二人の背中を呆然と見送る。
これは、どうすればいいのだろう。というか、勝った方が奢りって、勝ったら負けた人のご飯を奢るの？それとも、勝った人のご飯を奢るの？？
……勝った方が、だから、勝ったら奢り決定なのかしら。
「でも、負けるのは悔しいのよね」
もしも私が奢ることになったら、申し訳ないけれどちょっとヒソカに頼んでみよう。
そう決意して、私はスピードを上げる。
.
【キルア side】
「見ろ！」
「出口だ！」
周囲の言葉と射し込む光に、俺とゴンがラストスパートをかける。
少し前に後ろを見たがソフィアの姿はなかった。当然だな、あいつ走るのに不向きな靴だったし。
これならゴンが勝っても俺が勝ってもあいつの奢りで決定だ。
そう思いながら、最後の一歩を駆け上がる、俺たちの横を、風と薄紫が吹き抜けた。
カツン、と足音がする。立ち止まった試験官の奥で余裕そうに女が振り返る。
「はい、私の勝ちよ」
「マジかよ〜……」
「すごい、ソフィア！ 俺たちがご飯奢らないとだね」
ゴンが素直に称賛するけど、俺は悔しい気持ちで一杯だった。なんでこの女が、とか、こんなやつに負けた、とか、ぐるぐる考える。
けど、そんな考えはすぐにどこかへ吹き飛んだ。
「良かったわ、私が奢ることになってたらヒソカにお金を出してもらわないといけなかったもの」
「「え”」」
ヒソカが俺の飯を奢る光景が頭に浮かんで、頬がひきつる。死んでもごめんだそんな光景。関わりたくねぇ。
人生で初めて、心の底から負けてよかったと思った。
……というか、いつもこいつはヒソカに金出して貰ってんのか。本当にどういう関係なんだよ。
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澪 - オチ希望出来ればヒソカでお願いしたいです。 (2021年9月9日 7時) (
レス) id: 790f68b113 (このIDを非表示/違反報告)
クロ(プロフ) - ヒソカの花嫁さん» ヒソカの花嫁様、コメントありがとうございます！ヒソカ希望いただきましたー！何もなければご希望に答えてヒソカオチか、オチごとに小説を分けるか致しますので、評価ボタンを押して楽しみにお待ちください！← (2019年5月6日 21時) (レス) id: dcc16283b8 (このIDを非表示/違反報告)
ヒソカの花嫁(プロフ) - オチ希望はヒソカでお願いしたいです！ (2019年5月6日 21時) (レス) id: 6af5523d08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：クロ | 作成日時：2019年4月8日 3時
