２３、始まりのベル ページ24
「わっ、」
そのまま立って会話をしてると、急に誰かにぶつかられた。
少し体が傾いただけでよろめいたりはしないけど、少し不愉快──そう思った瞬間、ヒソカの姿が消えて誰かの絶叫が響き渡った。
「アラ不思議、腕が花びらとなって消えちゃった◆ タネも仕掛けもございません◆
気を付けようね、人にぶつかったら謝らなくちゃ◇」
くく、と笑ってヒソカが此方に戻ってくる。その背後で、男が床に伏せて震えていた。
「あの人、私にぶつかった人よね？」
「ｶﾀｶﾀ……。うん。気にしなくて良いと思うよ、あいつつまらなすぎて気が立ってるだけだし」
「つまらない？」
「そ。戦いが好きなんだ。無差別に相手を選んでるわけじゃないみたいだけど」
それはそうよね。無差別に相手を決めてたら犯罪者として有名になるだろうし、ここに来るまでの間も共に過ごしていたけど人に追われたりとかなかったもの。
「ソフィアはヒソカの基準を満たしてるから、まだ生きてるけどね。気に入らなかったらどっかで殺してると思う」
「……そう」
そもそも気に入ってなければ私を拾ってないと思う。
どちらにせよ、あちらが気に入ってても私が気に入らなかったらその時点で逃げるけど。
そう考えると、念に興味を抱いたのは良かったかもしれない。
私の沈黙を気が滅入ってるのと勘違いしたのか、イルミが励ますように口を開いた。
「ま、そうなったら依頼くれれば代わりに相手するよ。有料だけどね、面白いヤツが減るのはちょっとつまらないし」
「依頼……あ、そうだ。これ貴方の連絡先よね？」
「そうだよ。登録した？」
「ええ、ちゃんと……」
携帯を取り出して見せると、イルミが先に見せていた紙を口の前に持ち上げて……飲んでしまった。
「キミは時折不気味だよね◆」
「食べて大丈夫なの……？ あ、おかえりなさい、ヒソカ」
「ただいま◇ ちょっと寄り道してきちゃった◆」
「ちゃんと食べられる紙だから。それより、始まるよ」
ヒソカが帰ってきたのと同時に、どこからかベルが鳴る。一枚の壁が上へと開かれて、一人のスーツを着た紳士がその向こうに立っている。
「大変お待たせいたしました、ただ今をもって受付時間を終了いたします。では、これよりハンター試験を開始いたします！」
宣言に、場の空気が高揚する。私もまた、自身が高揚しているのを感じて自然と笑みを漏らした。
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澪 - オチ希望出来ればヒソカでお願いしたいです。 (2021年9月9日 7時) (
レス) id: 790f68b113 (このIDを非表示/違反報告)
クロ(プロフ) - ヒソカの花嫁さん» ヒソカの花嫁様、コメントありがとうございます！ヒソカ希望いただきましたー！何もなければご希望に答えてヒソカオチか、オチごとに小説を分けるか致しますので、評価ボタンを押して楽しみにお待ちください！← (2019年5月6日 21時) (レス) id: dcc16283b8 (このIDを非表示/違反報告)
ヒソカの花嫁(プロフ) - オチ希望はヒソカでお願いしたいです！ (2019年5月6日 21時) (レス) id: 6af5523d08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：クロ | 作成日時：2019年4月8日 3時
