１９、彼と家族 ページ20
【イルミ side】
ククルーマウンテン、ゾルディック邸。
「おかえりなさい、イルミ。早速だけど、キルを追ってちょうだい。あの子はまだ未熟ですからね、見守って機会があれば連れ戻すように」
「うん、わかってる」
母さんの指令を聞きながら、オレはヒソカの拾った女のことを思い出していた。
どうも、気になるなぁ。
「うーん、欲しいなぁ」
「イルミ！ 聞いてますか！？」
「聞いてるよ母さん。ところでさ、面白い女がいるんだけど、今度家に連れてきていいかな」
母さんのスコープがキュイと鳴り、圧が増した。あ、これ、ヤバいかも。
「女……ですって！？ どこの者なの？ 答えなさい、イルミッ！」
「うーん、どこの家のとか出身はわからないんだけどね」
「流星街ならともかく、その辺の女なら──」
「安心して。連れてくる時はちゃんと試しの門開けさせるから」
どちらにせよ、開けられないなんてことはないだろうし。母さんも会ったら気に入るだろう。
スコープの音が収まって、母さんが黙りこむ。どうやらそれで一応の譲歩はしたらしい。
納得は、してなさそうだけど。
「……もしもその者が屋敷まで来れたのなら、私の前に連れてくるのよ。いいわね？」
「わかってる。じゃ、キルを追うね」
まずはミルキに所在を聞いて、大体の行き先を予測したら先回り。
家の飛行船はキルにバレるから途中までにして、追いつく手前で公共の乗り物に乗り換えて……ああ、顔も変えなきゃか。
・
「兄貴、キルのやつザバン市に向かってるぜ。ハンター試験受ける気じゃね？ 今すぐ出発すれば、試験当日には追いつくと思うぞ」
「そ。サンキュ、ミルキ」
ハンター試験。ヒソカがソフィアを連れて向かっている場所。
ソフィアに会えると思うと、胸が暖かくなった気がした。思わず立ち止まって、手をあてる。
「……なんだろ、これ」
悪くない感覚ではあるけど、今まで感じたことがないものだ。
考えてみても、よくわからない。ただ、頭にチラついた薄紫の長い髪が気になってしょうがない。
「イルミ様、飛行船の準備が整いました」
「そ。」
試験会場に着けば、彼女に会える。ヒソカに連絡をとって協力関係になっておけば、彼女と関わりを持つこともできる。
それがいい。そうしよう。顔を変えなきゃいけないのは嫌だけど、仕方ない。
「楽しみだな……」
無意識のうちに呟いたオレの顔は、きっと微かに笑ってる。
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澪 - オチ希望出来ればヒソカでお願いしたいです。 (2021年9月9日 7時) (
レス) id: 790f68b113 (このIDを非表示/違反報告)
クロ(プロフ) - ヒソカの花嫁さん» ヒソカの花嫁様、コメントありがとうございます！ヒソカ希望いただきましたー！何もなければご希望に答えてヒソカオチか、オチごとに小説を分けるか致しますので、評価ボタンを押して楽しみにお待ちください！← (2019年5月6日 21時) (レス) id: dcc16283b8 (このIDを非表示/違反報告)
ヒソカの花嫁(プロフ) - オチ希望はヒソカでお願いしたいです！ (2019年5月6日 21時) (レス) id: 6af5523d08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：クロ | 作成日時：2019年4月8日 3時
