第32話 10/15訂正 ページ34
千歳side
私は部屋を出て、廊下をドタドタと足音を鳴らすように歩く
足音に気づいた陽向は、自分の部屋のドアを開け顔を覗かせた
陽向「姉ちゃん足音うるせーぞ」
千歳「ごめん、今それどころじゃない」
陽向「え？」
陽向は怪訝そうな顔を浮かべていた
千歳(そうだ。私、ずっと自分の気持ちを決めつけてた)
二階から一階の階段を降り、玄関前を通り過ぎる
千歳(自分勝手に怪我をしたから水泳を諦めることが当たり前だと思ってた。けど、ハルの言う通り今はあの頃とは違う。私自身これからどうしたいか決める時だ。さっきまで資格がないなんて何馬鹿なことを考えてたんだろう。私が今やりたいこと…だったら――)
リビングのドアノブに手をかける
千歳(だったら私の答えはもう決まってる！)
私はリビングのドアを勢いよく開け、中に入っていった
巴「おっ、千歳。今、デザートができたから呼びに行こうと思ってたんだ」
ドアの音に気づいた父は、リビングにあるダイニングテーブルの側で私に目を向ける
それに構わず、私は大股で父に近づいていく
千歳父「ん、どうした？そんな真剣な顔をして――」
千歳「お父さん！私、水泳部に入っていいかな！？」
前のめり気味に私は父に訊ねたのだった
※※※
遙side
千歳に電話してから少し時間が経つ
俺は普段使わない携帯を手に持ったまま、居間の座敷に座ってアイツから返事が来るのを待っていた
ピンポーン
すると家にインターンホーンが鳴り響く
俺は座敷から立ち上がり、玄関の方へ向かった
遙「はい」
玄関のドアを引くと、そこには知っている奴が目の前に姿を現した
真琴「ハル、こんばんは」
遙「真琴か」
訪ねてきたのは、スーパーの袋を持った真琴だった
遙「どうした、こんな時間に」
真琴「ああ、実はお母さんが煮物作り過ぎたからハルにお裾分けしに来た」
遙「そうか。いつも悪いな。おばさんに礼を言っておいてくれ」
真琴「うん」
俺は真琴から煮物が入っている袋を受け取る
真琴「ところでハル。携帯を手に持ってるなんて珍しいね」
真琴は、俺が手に持っている携帯を見て珍しそうに見た
確かに、真琴から見たら俺が携帯を持っていること自体珍しくだろう
遙「あ、これは――」
千歳『お父さん！私、水泳部に入っていいかな！？』
俺の携帯から不意に千歳声が響き渡った
真琴「この声って…千歳？」
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倉野柚稀(プロフ) - **RUNAさん» RUNAさん、こんばんは！とても嬉しいコメントありがとうございます！頑張って更新しますので引き続き応援をよろしくお願いします(*´﹀`*) (2021年10月3日 0時) (
レス) id: e0fd67cf7a (このIDを非表示/違反報告)
**RUNA(プロフ) - 応援してます(๑•̀ㅂ•́)و✧更新頑張ってください！！ (2021年10月2日 22時) (レス) id: 8f42e912d6 (このIDを非表示/違反報告)
倉野柚稀(プロフ) - 白奈さん» こんにちは、とても嬉しいコメントありがとうございます(*´﹀`*)これからも少しずつ直しながら更新していく予定なので、是非最後までお付き合い頂けると嬉しいです！ (2021年9月27日 13時) (レス) id: e0fd67cf7a (このIDを非表示/違反報告)
白奈(プロフ) - リメイク版の今後の展開もとても楽しみです！ (2021年9月27日 10時) (レス) id: ab21e29371 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：倉野柚稀 | 作成日時：2021年9月23日 23時
