第30話 10/15訂正 ページ32
千歳side
その夜、私は自宅で夕食を食べ終えたところだった
千歳「ごちそうさまでした」
陽向「ごちそうさん」
巴「お粗末様でした」
夕食を食べ終えた私達は手を合わせ、同時に席を立った
巴「そういえば千歳、今日学生のお客さんから聞いたんだが…真琴たちが水泳部を立ち上げたって本当か？」
千歳「えっ？」
私は食器を片付ける手を止め、父の方を見る
陽向「えっ、何それ？ハル兄たちまた泳ぐの！？」
陽向は前のめりになって私に訊ねた
千歳「うん、そうだよ」
陽向「そっか〜！ハル兄、中学の時にいきなり水泳部辞めたって聞いてずっと泳がないんじゃないかって心配してたから、凄いホッとした」
陽向は安心したように呟く
私が中学の時、ハルが水泳部を辞めたと聞いた陽向は自分の事のように酷く落ち込んでいたのだ
だけど、ハルがまた泳ぐと聞いた途端その横顔はとても嬉しそうだった
巴「それで千歳、お前はどうするんだ？」
千歳「私？」
私は父に訊ねられ目を丸くする
千歳「いや、私は店があるから…」
巴「店のことは俺一人でも大丈夫だ。お前の手助けのお陰で仕事も順調にいってるし、売り上げもそれなりに良い。あと、もし何かあった時は陽向もいるしな」
父は陽向に視線を向けると、彼は首を縦に振っていた
千歳「でも…」
陽向「何だよ姉ちゃん。水泳部があるってことは、またハル兄たちと一緒に泳げるって事じゃん。それって姉ちゃんもまた水泳に関われるいいチャンスに繋がるんじゃないのか」
陽向は私に語り掛ける
また水泳に関われるチャンス…
陽向の言葉が私の胸に引っかかる感じがした
巴「千歳、お前はまだ高校生だ。事故で怪我を負ってから何かをやることが怖い気持ちがあるのは分かる。けど、この先自分が後悔しないように今やりたいを見つけなさい。きっと、母さんも思ってるよ」
父と私はリビングの棚に飾られている女性の写真を見る
朗らかに笑う焦げ茶色の髪の女性は、私が中学に上がる前に亡くなった母だ
生前の母の笑顔を見て、私はぎこちない笑みを浮かべる
千歳「…考えてみる」
そう告げると、私は食器を片付けキッチンの方へと向かった
食器をキッチンのシンクの中に置き、水道の栓を捻って水を出す
蛇口から出てくる水をしばらくジッと見つめていた
- 金 運: ★☆☆☆☆
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倉野柚稀(プロフ) - **RUNAさん» RUNAさん、こんばんは！とても嬉しいコメントありがとうございます！頑張って更新しますので引き続き応援をよろしくお願いします(*´﹀`*) (2021年10月3日 0時) (
レス) id: e0fd67cf7a (このIDを非表示/違反報告)
**RUNA(プロフ) - 応援してます(๑•̀ㅂ•́)و✧更新頑張ってください！！ (2021年10月2日 22時) (レス) id: 8f42e912d6 (このIDを非表示/違反報告)
倉野柚稀(プロフ) - 白奈さん» こんにちは、とても嬉しいコメントありがとうございます(*´﹀`*)これからも少しずつ直しながら更新していく予定なので、是非最後までお付き合い頂けると嬉しいです！ (2021年9月27日 13時) (レス) id: e0fd67cf7a (このIDを非表示/違反報告)
白奈(プロフ) - リメイク版の今後の展開もとても楽しみです！ (2021年9月27日 10時) (レス) id: ab21e29371 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：倉野柚稀 | 作成日時：2021年9月23日 23時
