第28話 ページ30
真琴たちside
江「ジュース、ここに置いておきますね」
真琴「ありがとう」
江はプールにある格子にペンキを塗っている真琴のそばに差し入れのジュースを置いた
江「でも、不思議ですよね」
真琴「何が？」
真琴は首をかしげる
江「何で一年生の時に水泳部作ろうとしなかったんですか？」
江の問いに真琴は小さく笑った
真琴「ハルがあんまり乗り気じゃなかったんだよ」
江「あんなに泳げるのに？」
少し俯いて話を続ける
真琴「中学は水泳部に入ったんだけどハル、一年の終わりになって急に退部するって言って・・」
江「何かあったんですか？」
真琴「さあね。聞いても話してくれなかったから。同じ時期にスイミングクラブも潰れちゃったし、ハルはそれ以来競泳はやっていない」
真琴は遙を見つめた
江もつられるように彼を見た
江「水泳・・やめようと思ってたんだ」
真琴「うん、多分ね」
江の顔は曇る
江「お兄ちゃんも同じなのかな？」
真琴「え？」
江「この前、お兄ちゃんに会いに行ったら水泳部にいなくて…鮫柄学園に転入したけど水泳部には入ってないんです」
真琴「そんな！だってこの前ハルと競争して…」
真琴は驚いた顔をする
江「きっとそこで負けたんですね…それでお兄ちゃんは水泳はもうダメになったんですよ」
真琴「いや、違う。そうじゃないよ！だって、あの夜の勝負は…」
鮫柄に侵入したときのことを話す
あの夜、凛と遙は勝負していた
２人の実力はほぼ互角でどっちが勝つか分からなかった
だが途中で遙は凛に抜かされ、勝ったのは凛だったのだ
江「ええっ！！お兄ちゃん勝ったんですか！」
江は意外な事実に驚いた
真琴「そうだよ。凛から聞いてなかったの？」
江「何も言ってくれないからてっきり負けて落ち込んでるんだと思ってた」
真琴「確かに、あんまり勝ったっていう感じじゃなかった。どっちかというとハルの方が…」
真琴は顎に手を置きもう一度思い出す
遙は勝った凛にいつもの無表情で「よかったな」と彼に言う
すると凛は遙の言葉にイラつき首にかけてあるゴーグルを掴んだのだった
真琴「それで、騒ぎを聞きつけた先生が駆けつけてきてさ」
江「でも、負けたのに変なの」
江は不思議そうに呟くと真琴は微笑んだ
真琴「ハルはきっと、泳げればそれでいいんだよ。昔のハルに戻ったんだ」
遙に視線を向ける
真琴「元々、勝ち負けとかタイムとかそんなの興味ない奴だったから」
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倉野柚稀(プロフ) - **RUNAさん» RUNAさん、こんばんは！とても嬉しいコメントありがとうございます！頑張って更新しますので引き続き応援をよろしくお願いします(*´﹀`*) (2021年10月3日 0時) (
レス) id: e0fd67cf7a (このIDを非表示/違反報告)
**RUNA(プロフ) - 応援してます(๑•̀ㅂ•́)و✧更新頑張ってください！！ (2021年10月2日 22時) (レス) id: 8f42e912d6 (このIDを非表示/違反報告)
倉野柚稀(プロフ) - 白奈さん» こんにちは、とても嬉しいコメントありがとうございます(*´﹀`*)これからも少しずつ直しながら更新していく予定なので、是非最後までお付き合い頂けると嬉しいです！ (2021年9月27日 13時) (レス) id: e0fd67cf7a (このIDを非表示/違反報告)
白奈(プロフ) - リメイク版の今後の展開もとても楽しみです！ (2021年9月27日 10時) (レス) id: ab21e29371 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：倉野柚稀 | 作成日時：2021年9月23日 23時
