第1話 ページ3
千歳side
季節は春
冬の寒さはなくなり、風は生暖かく外出するには丁度良い気温だった
千歳「とうとう高校２年生、か」
去年から通っている高校への通学路に並ぶ桜の木を眺めながら、私は小さく呟いた
子供１「よーし学校まで競争だ！」
子供２「ま、待ってよ〜！」
子供３「先に行くなんてずるいぞ〜！」
後ろから通学中の小学生の男の子３人が私の横を走り去っていく
小学校の時、よく一緒にいた4人の男の子たちを思い出した
凛『よし！スイミングクラブまで競争だ！』
真琴『待ってよ松岡君〜！』
渚『ああっ！マコちゃん速い〜！』
遙『千歳、走るぞ』
千歳『ええっ！ここで走るの〜？』
まだ幼い私は、4人の男の子を追いかけるように走る
懐かしい記憶に浸っていたせいか、自然に笑みが零れていた
子供１「わっ！」
すると、さっきまで元気よく走って行った男の子が勢いよく転んでしまう
子供２「ああっ！」
子供３「大丈夫？！」
心配になった二人の男の子達は転んでしまった彼の所に駆け寄る
男の子の膝には転んで擦りむいた傷ができていた
子供１「ううっ…」
傷が痛むのか、男の子の目に涙が浮かぶ
千歳「君、大丈夫？」
私は放っておけず、３人の所に駆け寄った
子供１「い、痛いよ〜…」
千歳「あ〜結構擦りむいちゃったね。ちょっと待ってて。」
鞄の中を漁り、絆創膏を取り出す
そして、彼の膝の傷に貼ったのだった
千歳「はい、これで大丈夫！後は学校に行って保健室の先生に消毒してもらってね」
子供１「うん！ありがとう、お姉ちゃん！」
男の子の目には涙はなく、満面な笑みに変わっていた
子供２「ほら、競争の続きしよう？」
子供３「置いていくよ！」
他の二人は男の子に声をかける
子供１「あっ、待って！お姉ちゃん、じゃあね！」
千歳「気をつけてね！」
再び走り去っていく男の子達の背中を見送り、私は視線を空に向けた
千歳「さっきの子たちみたいに…私達も、またあの頃みたいに戻れないかな」
その言葉に応えるように強い春風が吹き、桜の花びらが青い空に舞ったのだった
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- 恋愛運: ★★★☆☆
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倉野柚稀(プロフ) - **RUNAさん» RUNAさん、こんばんは！とても嬉しいコメントありがとうございます！頑張って更新しますので引き続き応援をよろしくお願いします(*´﹀`*) (2021年10月3日 0時) (
レス) id: e0fd67cf7a (このIDを非表示/違反報告)
**RUNA(プロフ) - 応援してます(๑•̀ㅂ•́)و✧更新頑張ってください！！ (2021年10月2日 22時) (レス) id: 8f42e912d6 (このIDを非表示/違反報告)
倉野柚稀(プロフ) - 白奈さん» こんにちは、とても嬉しいコメントありがとうございます(*´﹀`*)これからも少しずつ直しながら更新していく予定なので、是非最後までお付き合い頂けると嬉しいです！ (2021年9月27日 13時) (レス) id: e0fd67cf7a (このIDを非表示/違反報告)
白奈(プロフ) - リメイク版の今後の展開もとても楽しみです！ (2021年9月27日 10時) (レス) id: ab21e29371 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：倉野柚稀 | 作成日時：2021年9月23日 23時
