【リボーン★ギャグ】毒舌ガエルに恋をして!!【ヴァリアー】 (ページ22)

今日:6 hit、昨日:18 hit、合計:38,843 hit

21話★ベルセンパイとページ22

『ただいまぁー･･･』

結局人を殺せないまま、あたしはヴァリアーに帰ってきた。
するとフラン君が駆け寄ってきて、小声で尋ねた。

「センパーイ、どうでしたー?」

『･･･ぜーんぜんダメだった』

「へぇー･･･まぁ、あと9日ありますしー」

『うん･･･』

あたしは返り血をふき取りながら小さく返事をした。

「あ、A。風呂上がったらオレの部屋集合」

『は?』

「拒否権ないから。オレ王子だし♪」

『うっわ何その痛い発言ー。もう20代なんだからその発言やめといたほうがいいよ?』

「･･･へぇー、そんなにサボテンにされてーんだ」

『すみませんすみません冗談。だからナイフしまってください』

コイツマジシャンみたいに色んな所からナイフ出てくるから怖い。

―

風呂上り。
あたしは王子(仮)に脅され、エセ王子の部屋に行った。
マジこの堕王子よー、だりぃんだよね。

ガチャッ

『入ってもいいですかー』

「聞く前に堂々と入ってんじゃねーか」

『だってセンパイが呼んだんだから入っても問題ないじゃん』

「テメェに礼儀はねーのかよ。幼稚園からやり直して来い」

『お前こそ脳神経外科行ってその狂った脳みそどうにかしてもｒ･･･すみませんっしたｧｧｧｧ!!ナイフやめて!!』

「わかりゃいいんだよ」

ベルセンパイはそういうと立ち上がって、あたしの分の飲み物を取ってきてくれた。あたしはアイスココア、ベルセンパイはカクテル。

「お前好きだろ、アイスココア」

『何であたしの好きなモノ知ってんの？キモい!』

「っせーな！マジで殺すぞ」

『あんたは「殺す」か「死ね」しか言えねーのか!いっつも二言目には死ね死ねって･･･だからマフィアは嫌ね!』

「お前だってマフィアだろーが！」

『でもあたし、殺した事ないもん』

「････」

ベルセンパイは急に黙り込んで、あたしをじっと見つめた･･･気がする。目みえねーから分かんねーよコイツ。

「お前さ･･･あんま無理すんなよ」

『?』

「無理して殺してもさー、それがトラウマとかンなってまた殺せなくなるかもしれねぇじゃん?だから、あんま無理すんなよ。殺したくねーなら、王子が代わりに殺すし」

『ベルセンパイ･･･』

ベルセンパイってこいうとこずるいよね。何でこんなときには優しいの･･･

『･･･ありがとうございます。でもこれは、あたしが乗り越えないといけないことなんです』

「･･･そっか」

ベルセンパイが、ちょっと悲しそうに笑った･･･気がした。