【リボーン★ギャグ】毒舌ガエルに恋をして!!【ヴァリアー】 (ページ19)

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18話★苦悩ページ19

『･････････はぁ』

どうしよう。
あたしに、人を殺すなんて事無理だ。
もっと簡単にできると思ってたのに･･･殺される所をみて、『絶対無理だ』って確信した。

『できない････』

「あれー、Aセンパイじゃないですかー。どうしたんですかー？」

『･･･フランくん･･･って、どうしたのそのカエル!?』

フランくんの頭には、フランくんの頭より遥かにデカイ、カエルの被り物が。

「堕王子が、前任のマーモンって人の代わりだとかで強制的にー。･･･それよりセンパイ、何かあったんですかー?」

フランくんがいつもと変わらない無表情で尋ねながら、あたしの横に腰掛けた。

『･･･―ボスがね、10日内に任務で1人殺せなかったら、ヴァリアー辞めろって』

あたしは自嘲気味に笑った。
フランは驚いたのか、目を丸くしてあたしを見つめる。

『もう、ヴァリアー辞めるしかないかも･･･あﾞーーーっ！やだよぉぉぉぉ！ヴァリアーすげぇ設備いいじゃん！？料理も美味いし！こんなところは離れたくないぃーっ！』

「そっちですかー。仲間のことはどうでもいい系ですねー」

『だってロン毛とオカマと堕王子とムッツリボスコンだよ？』

「･･････････確かに納得いきますねー」

『でしょ。はぁ･･･でもあたし、人殺しなんてできないわぁ、多分』

「1人殺したらけっこー簡単にいけますよー」

『でもねぇー･･･殺せない。絶対に。あたしの生活も大事だけど、人が死ぬくらいならこんな生活投げ出してやるわぁ、ボケェ』

ぐでー、っと机に倒れる。
フランくんはしばらくあたしをじっと見つめた後、すっと腰を浮かせた。

「センパイって」

『ん?』

「･･･いえ、なんでもないですー」

『何ソレ気になる』

「気にしないでくださーい。･･･それよりどうするんですかー?本当に辞める気ですか?」

わかんない。
わかんないよ、そんなの･･･

『･･･わかんないけど、このままだったら辞める。あたしに人は絶対殺せない』

「･･････そうですかー」

フランくんの何もかも見透かしたような返事が聞きたくなくて、耳を塞いだ。

―･･･本当は、みんなのことも大事に想ってるんだよ?

＊