第七十話 ページ4
クロハ「そんなに不安なら…俺が寝てやろうか？」
私から離れた後、クロハはニヤッと笑みを浮かべた。
前言撤回。
どう見ても変態です、本当にありがとうございました。
A「クロハに相談した私が馬鹿だった。」
クロハ「おまっ、悪かったって！軽い冗談だよ！」
A「それが軽い冗談だとでも…？」
クロハ「わーるかったよ、じゃあもう行くから。」
A「……待って！」
私は部屋から出て行こうとするクロハを呼び止めた。
クロハ「なんだ。」
A「あの…やっぱり…もうちょっとここにいて！」
クロハ「俺が嫌なんじゃないのか。」
A「うっ…いいから！」
クロハ「じゃあ、『私と共に一晩過ごして下さい、クロハ様』って言えばいいぞ。」
私は軽くクロハをゴスッと殴った。
クロハ「何すんだよ。俺を殴っていいと思ってんのか？」
A「あのねえ…意味深に何言わせようとしてんの！」
クロハがS体質であった事も忘れており、もしこのまま言ってしまえば、危うく襲われるところだった。
A「私絶っっっ対言わないからね！」
クロハ「ふーん、じゃあ帰っていいんだな。」
A「うっ…。」
言えない。
本音が言える筈がない。
能力が発動したとしても、これにはあまり意味がない。
A「ひ…1人じゃ不安だからちょっとだけいてよ！」
私はクロハを睨みつけるように言った。
クロハは無表情だったが、しばらくするとまたニヤッと笑った。
クロハ「ほう。Aは夢の影響で眠れなくなったと…。」
A「いいから黙れー！」
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作者名：Madicc | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/redwhite/
作成日時：2014年1月20日 2時
