REBORN!～僕の幼馴染？黒いよ、うん。～ (ページ5)

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黒4 ページ5

＝A視点＝

日本の空港から迎えに来ていた部下のリムジンに乗り、並盛目立たない立地あるヴァリアー日本支部へ向かう。
ヴァリアー城よりは遥かに劣るが一般家庭に生まれ育った僕からすればとんでもなく大きな家だ。

というか、移動くらい別に一人でもよかったのに。
荷物は先に全部送ったから当日の荷物などリュック一つに収まってしまったのだ。
リュック背負った私服の中学生がお迎えにリムジンて。
変に注目を集めて恥ずかしかったわ。

「本日よりこちらで生活していただくことになります。何かご入り用の物、ご要望がございましたらいつでもお声がけください」

あ「ありがとーございます。お疲れ様でした。あ、中でお茶でも飲んでいきます？」

「滅相もございません。それでは、私はこれで」

運転手をしてくれていた黒ずくめのお兄さんは綺麗に一礼して去っていった。
……幹部って、そんなに偉いのか。

どんなに大きくても住むのは僕一人。
ちょっと寂しいと思いながら部屋に行くと、備え付けの大きなモニターがついた。

フ『お、映りましたー。Aー、ミーのこと見えてますかー？』

映っているのはいつもの隊服を身に纏ったつけたフランと、ベル。
フランはカエルの被り物もつけていて、その後ろには皆もいる。

あ「ふ、フラン！？見えてる、けど。どうしたんだこれ」

ベ『姫が一人で寂しがると思って用意しといたんだよ♪』

あ「マジでか！ありがとー！早速ホームシックになってたわ！」

フ『センパイ、たまには良いことしますねー』

ベ『いつも、だろ！』

フ『ゲロッ』

フランの軽口にベルがナイフを投げる。
被り物に刺さって悲鳴を上げたフランは涙目で、いつもの光景がそこにあった。

あ「あんま後輩をいじめるなよ、ベール」

ベ『教育的指導だし♪』

ル『Aちゃん！寂しくなったらいつでも連絡してくるのよー！』

マ『たまになら話し相手くらいにはなってあげるよ』

ス『しっかり任務こなせよぉ！』

レ『ボスの顔に泥を塗るような真似はしないことだな』

ザ『任務を全うしたら褒美の一つもくれてやる。精々励め』

まさかボスまでいるとは。

気配を消して近付いたのか、画面の中の皆も驚いている。

フ『Aー、仕事が片付いたらミーとベルセンパイも行けることになったんで、待っててくださいねー』

あ「！うん。待ってる！」

珍しく柔らかく微笑んでくれるフランに笑い返す。
後ろでにやにやしてる奴等は帰ったら覚えてろよ。