専売特許-1 ページ26
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「えぇ！？結局付き合ってない！？」
『ちょちょ、声大きいです梓さん…』
とある喫茶店にて。
窓際端の2人がけテーブルに向かい合って座る2人。
言わずもがな、私と梓さんだ。
一昨日安室さんと遊園地に行って夜は家まで送り届けてもらった後、まるで見ていたのかというくらいのタイミングで家に着いたと同時に梓さんからメールが来た。
明日のシフトが梓さんと私が同じ時間なので、その時に安室さんとの進展について報告を、とのことだった。
私はそれに苦笑いしつつ、特に何もなかったですよとだけ返しておいた。
そして次の日。つまりは昨日、午後からのシフトだった私は出勤早々携帯のストラップに気がついた梓さんについに付き合ったのか、と食い気味に聞かれたが、特にそのようなことはなかったとだけ報告して梓さんの質問はのらりくらりとかわしていた。
のだが
「もう、Aちゃんってばこれでもかってくらいはぐらかすから今度こそ何か進展があったと思ったのに…」
『逆になさすぎて申し訳ないくらいですよ』
何故こうなっているかというと昨日は同シフト、つまりは仕事を上がる時間も同じだったわけで、今日は遅いから見逃すが明日の午前のシフト上がりには話に付き合ってもらう、と予定も聞かれないままにここの喫茶店に連れてこられたというわけである。
…こういう時だけは大胆なことをするな…
ちなみにポアロでの会議にならなかったのは、安室さんが午後からのシフトであるというのに謎の気を使った梓さんが、偵察も大事ですから！と言って__おそらくは気になっていただけだと思うが__この喫茶店を選んだからだ。
ポアロとはまた違った雰囲気の、見るからに女性向けと言った感じの喫茶店だけれど、カップルも意外といるようだった。
「それで、結局告白の返事どころかその話も出ないままに終わったってこと？」
『ですねぇ…。というか普通に楽しみすぎてそんな雰囲気ではなかったというか…』
ほぼ私のせいだけど。
安室さんに振り回されたとはいえ、結局のところ私が乗ってみたい、入ってみたいと言ったところに安室さんは付き合ってくれていた感じだったし。
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山梔子(プロフ) - 真紅さん» 真紅さん初めまして。コメありがとうございます！頑張ります〜(^○^)！ (2018年6月20日 0時) (
レス) id: 1444a1608d (このIDを非表示/違反報告)
真紅(プロフ) - 面白いです！更新頑張ってください！ (2018年6月19日 16時) (レス) id: f5ab8da157 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：山梔子 | 作成日時：2018年5月24日 23時
