関西弁の声優さんPart2

19話 ページ19

『…この怪我の治療をするため声優活動を停止、表には顔を出しません。ですが必ず戻って来ます。それまで私を、音無Aのことを忘れず待っていてくれると嬉しいです…！！』






私はお辞儀をする









そうすると、観客席から拍手が聞こえた









〈待ってるに決まってるよ！！〉





〈頑張れ！！！！〉







〈これからも応援してる！！〉





どこからかはわからないがそんな声が聞こえてくる









『…ありがとね』



私は最後の力を振り絞って笑顔を作り、ピースした腕を上にあげる









・









・









ライブは無事とは言えないが終わった









私は壁に手を付きながら楽屋に向かう









『…あ』





『…お久しぶりです、皆さん』






谷山「Aちゃん…」

『…謝らんで下さいね、私がしたくてしたことなんで。皆さんは悪くないですから』



宮野「…なんでそんなボロボロになるまで、」


『…皆さんが大好きだからです』


私は自分でも分かるほど弱い笑顔になっているだろうな…









『自分がボロボロになっても、消えかけても、皆さんの笑顔を、ファンに届ける声を守りたかったからです…、へへ、皆さんにそんな顔させた私は最悪ですね…すみません』






そして私はぺこりと会釈して、背を向ける









…雷李に頼まなくちゃ…



そう思い足を急がせた

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