関西弁の声優さんPart2

18話 ページ18

浩一「…今更気付いたのか」

『今更？何言ってるんですか、ずっと気付いていましたよ』
浩一「じゃあ何故言わなかった」

『…信じたくなかったからです。親が亡くなってから引き取って下さったから、中学生まで育てて下さったから』

『でも警察の方から報告された時、驚きや恨みより、やはりか、と思いました。私をここまで育ててたのはただの罪滅ぼしか、それ又違うのか。そこまで考えましたよ』

『1度聞いたことがあったんです。百々野の親は咲乃の立ち位置を狙っていると、両親が亡くなった今、貴方は私の両親が立ち上げた事務所の社長、そして契約上では私はその事務所の声優の1人となっている、私はそれが嫌で事務所の名は名乗りませんでした』

『…そして私を引き取り娘の引き立て役として引き取った、これで合ってますか？計画した、真央さん』

真央「…貴方が、欲しかったのよ」


『…は』



真央「どんな才能にも恵まれている貴方が！！その為なら何だってした！！でもこうなるとはわからなかったのよ…許して頂戴…Aちゃん…」









そのとき私の何かが切れた









・









『…許す…？』

『謝って済むなら、許されるなら、母を！父を！家族を！返せよ！！私はあんたらのせいで何も信じられなくなった！！拓也と仲良くなるのも少し戸惑った、良平さんや他の声優さんと仲良くなるのも！！』

『でもあいつが居ないのは楽だった、気を使わなくて、素の自分で居られるから、でも来てからまた変わった』

『予想はしていた、声優は困難な仕事、ひとつ無くなれば全て無くなると言っても過言では無い仕事！！でも、仲良くしていた仲間から冷たい視線を浴びせられる気分は知ってるか…？』

私は百々野真央の胸ぐらを掴む




『あの視線をまた向けられるとは思わなかったよ…！そして、お前のその浅はかな考えでひとつの家庭を壊したんだぞ！！』

頬を何回も何回も涙が伝う

『お前を、お前達を私は許さない、何があっても忘れない！！何度謝ろうとも、！！』


私は胸ぐらから手を離す









・









『…改めまして音無Aは、…怪我の治療の為声優活動を停止させて頂きます。どうせ軽い怪我と思っている方も居ると思います。皆さん、今回のライブの公式アカウントを見て下さい、見れない方はモニターに映します』



そうして映したのは私の怪我の悪化している所や血が出ているところ









『…これが今の私です』

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