駅で出会った彼は元推しでした

20話 過去 ページ20

もちろん父親は捕まり、Aは施設に送られた



俺達が出会ったのは中学生の頃






Aが施設に送られた一年後くらいに俺の母親が引き取ってきた

俺の母親は施設に送られた日からAを引き取ると言っていたがAがそれを拒否したりしていたらしい


…それは俺がいることを話されていたから

Aは母親が居なくなった日から男性恐怖症になっていた









「Aちゃんだよな？」



『…っ…』

「あ、ちょ泣かないで…怖い…よな」


〈渉ー？あ！Aちゃん泣いてるじゃないのー！〉

「ごめんって…いつでも話しかけてきていいからね？俺の事、渉って呼んでいいし」









Aの男性恐怖症が少し治ったころ、Aが俺に話しかけて来た









『わた…るさん…っ』


「！！どうした？」


『え、と…ごめんな…さい…会っ…て、泣いち…ゃって』

「そのこと？大丈夫だよ、気にしてない。それよりAちゃんは大丈夫なの？」

『わたるさん…とわたる…さんのお父さん…なら、大丈夫で…す』

「ほんと？ならさまた今度カラオケとか行こっか」

『カラオケ…？』

「うん、歌が沢山歌えるところ」

『歌うの…好きなん…ですか？』

「うん、好き。Aちゃんは？」


『…あまり、歌ったことが…ないので…わからな…いです…っでも！音楽…とかは好きです』


「そっか！じゃ楽しみにしてて。それと敬語やめて欲しいなぁ。Aって呼んでもいい？」

『！あ…う、うん…』






Aはそれから俺達と話すようになり、Aにも笑顔が増えた



Aがセンラーになったのはセンラが動画投稿した日から、古参だ。

俺がセンラをよく知ったのもAのおかげだと言ってもいい程

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