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第三百八十五話 ページ9

?「……」

?「……」


公園にいるのは、小さな女の子と若い青年の二人だけ。

彼らは私の存在に気がついていないようで、先程から一点を見つめ続けていた。


?「お師匠様……出来ないです」

?「諦めるのが早すぎますよ。
ほら、もう一度やってごらんなさい」

?「む〜……」


ある一点を見続けてから数秒後。
そこから赤い林檎が現れた。

まだ不完全ではあるが、高度な幻術。


?「出来た!お師匠様、出来たよ!」

?「おめでとうございます、麗。
それが、幻術と言うものです」


麗と呼ばれた女の子は、その場で嬉しさのあまり飛び跳ねる。
それを優しく見守る青年。

間違いない。あれは……。


幼い頃の私と、お師匠様だ。


骸「師匠、どうしたんですか。いきなり走り出して」


置いてきてしまった皆も、どうやら追いついたみたい。
肩で息をしてる人もいる。申し訳ないことをしたな。


リ「アイツは……」


リボーンが公園にいる二人組を見て目を見開く。どうやら何か感づいたらしい。


貴「そうです、リボーン。

あれは……幼い頃の私と、私の幻術の師匠です」


周りにいた人達のほとんどが目を丸くして驚く。
まぁ、当たり前の反応でしょうね。
過去の話なんて、してきませんでしたし。


貴「私たちはどうやら今度は、過去にタイムスリップしてしまったようですね。

機械の故障か、はたまた何かトラブルでもあったのかわかりませんが。
めんどくさいことになりましたねぇ」


できれば、最後まで話したくはなかった。

話してしまったら、貴方達はきっと離れていってしまうから。

ですが、もう限界のようですね。
隠し通すことが。


貴「これもきっと何かの縁です。

話しましょう、私の全てを」


そして私は、閉ざされた過去の物語を話し始めた。

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霧の守護者 - ものっすごく面白かったです!便新待ってるのでヨロシク御願いします! (2017年10月22日 0時) (レス) id: 85a4490bed (このIDを非表示/違反報告)
すず(プロフ) - すごく面白いです!更新頑張って下さいね。待ってます! (2017年3月10日 22時) (レス) id: 058c745464 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - マカロンさん» コメントありがとうございます!よければこれからも、見続けてくれたら幸いです。 (2017年1月30日 19時) (レス) id: 9cc67b209f (このIDを非表示/違反報告)
マカロン - 更新お疲れ様です! (2017年1月30日 17時) (レス) id: f2c2ccd8c9 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 冬乃さん» 冬乃さん、合ってます。私が間違ってました。いや〜……今までずっとキャッバローネだと思ってました。キャバッローネなんですね。ご指摘ありがとうございました!直しときます!! (2016年12月27日 16時) (レス) id: 9cc67b209f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2016年11月14日 14時

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