赤井秀一の悪友4th【名探偵コナン】

【番外編】いい夫婦の日(コナン視点) ページ34

※沖矢昴＝彼前提の話。ホームズたちがひたすら語るだけ

「ねえ赤井さん…二人って恋人同士なんだよね？」

昴さんの変装を解いた赤井さんが、コーヒーを淹れようとした体勢のままオレの方を振り返った。話の中心にいる新菜さんは、うちの母さんと二人で仲良く買い物に行っている。

「ああ、もう随分と長い付き合いになるがな」

「そうなんだ…」

「…気になるか？」

「まあ…いつもあんまり言葉を交わさなくても息ピッタリだから、すごいなぁって」

常に思ってはいたのだ。オレが出会った時から、二人は誰が見ても完璧なくらい息が合っていた。赤井さんの偽装工作の時だって、ろくに会話する暇もなかったはずなのに…これからの事を察して動きやすいように手配されていた。互いの目に宿るのは、強固な信頼関係。

「実にもう7年近く共にいるが…出会った時からまるで十年来の親友のように、気が楽でな」

そう語る赤井さんは、とても優しい表情をしている。お互い本当に大切な人なんだろう。見ているこっちが気が緩んでしまう…これが天下のシルバーブレッド、FBIきっての切れ者だなんて誰が思うだろうか。

「…ボクでも分かるよ、誰が見たってお似合いだもん」

いつかオレも…あんな風になれるのだろうか。蘭と自分が並ぶ姿を想像してみた…到底、この二人には及びそうにはない。オレにとっての大きな壁であり、憧れ。

「ボウヤはボウヤだ、俺らに憧れてくれるのは嬉しいが…そのままの君でいてくれ。俺たちもその方が嬉しい」

そう言ってオレの頭を撫でてくる赤井さんは、男のオレから見てもすごくカッコいい。この人が歩んできた人生は、きっとオレの想像も出来ないくらい過酷なものだったかもしれない。それでも、子供の目から見たら…これ以上に憧れる人はいないと思った。

「それでも…やっぱりカッコいいよ。赤井さんみたいになりたいって思っちゃうのは当たり前でしょ？」

ただ憧れるだけなら、どうか許してほしい。穏やかに二人で笑っている姿は…本当にオレの理想だから。

『何二人でこそこそ話してるの？私も混ぜてよ』

ふと、赤井さんの背中から新菜さんがひょっこり顔を出す。いつのまにか帰ってきていたらしい。オレらは目を合わせて笑った。

「「…男同士の秘密」」

不服そうに抗議する新菜さんを宥める姿を見て…やっぱり思う。

「…二人共、早く結婚すれば良いのに」

最早長年連れ添った夫婦にしか見えないのに。

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コナンくん視点初挑戦…ちょっと趣向を凝らしてみた

【番外編】将来の姉妹女子会→←楽しみがまた一つ

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