終わらない愛を君へ (ページ13)

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樹くんとは、厳密には付き合っていたのかは分からないけど、撮影が終わって3年経ってもずっと一緒にいたんだ。

ただ、お互いが好きで

お互いに必要なのは確かだった。

だから、ずっと一緒にいられるもんだって思っていたのに。

葛城｢撮られた。｣

｢え、？｣

葛城｢これ、Aと田中くんよね？｣

葛城さんに渡された資料には、店に入って行く私と樹くんで。

今注目を浴びる新人女優と、今年結成されたばかりの新しいグループ、SixTONESの田中樹。

なんてデカデカと書かれた悪意のあるタイトルに、吐きそうになった。

葛城｢今回は、向こうの事務所が動いて、この記事を出さないことで話がまとまった。｣

そりゃあそう、結成されたばかりのJrの熱愛、イメージが悪いに決まってる、

葛城｢……田中くんと、話し合ってきてね｣

｢会うなとは、言わないから。｣なんて葛城さんが眉を下げて言ったのも、胸が痛かったけど

それよりも、私の嫌なイメージが、樹くんに影響することの方が凄く嫌だった。

本当は分かっていた。

分かってて、知らないフリして。

結局、樹くんに迷惑かけた。

｢樹くん、ごめ、私が｣

樹｢何言ってんの。Aが悪いんじゃないでしょ｣

｢でも、｣

樹｢大丈夫。ね？｣

きっと、樹くんの方がたくさん怒られたはずなのに

大丈夫って優しく言ってくれるのが
逆に苦しかった。