ep.9 ページ10
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「そろそろ着くからローブに着替えなきゃ」
しばらくして泣き止んだAはそう言って立ち上がった。
すると、フレッドとジョージも立ち上がりコンパートメントを出て行った。
「俺たちが出るからAはここで着替えなよ」
「え、いいよ。私が出る」
「いいから、いいから。なんなら、手伝ってやろうか？」
フレッドがいたずらな笑みを浮かべて言った。
「おっ！そりゃいい。A、遠慮しなくていいぜ？」
それに乗っかるようにジョージも同じくいたずらな笑みを浮かべてAにジリジリ寄ってきた。
「えっ、いやっ、大丈夫！一人で出来る！」
Aは慌てて二人をコンパートメントから出した。
フレッドとジョージはそんなAの異様な焦りにケラケラ笑っていた。
着替えが終わるのと同時に、ホグズミード駅に着いた。
「じゃあ、俺たちはこっちだから」
「えっ、一緒じゃないの？」
ホグワーツ城まで一緒に行けると思っていたAは、二人と別々になることにショックを受け、表情を曇らせた。
「そんな顔するなよA、またすぐ会える」
フレッドが優しく微笑んだ。
「あぁ、そうさ、グリフィンドールで待ってるぜ」
話を聞くところホグワーツには四つの寮があって、二人ともグリフィンドールらしい。
「うん、わかった。また後でね」
Aは渋々二人に手を振って別れた。
Aが二人の歩いて行った道をぼうっと見ていたら、背後からとても大きな声が聞こえてきた。
「おぉ、よっく来た、イッチ年生！こっちだぞ！ほらほら、ぐずぐずせんと、急いだ急いだ」
声のした方に目を向けると、大きな男の人が一年生を誘導していた。
「わぁ、とっても大きな人、、、」
そんな事を考えながらAもホグワーツ城へ向かうボートに乗り込んだ。
すると、トントンと誰かが肩を叩いた。
横を向くと、栗毛色の髪をクルクルと巻いた可愛らしい女の子がAを見てニッコリと笑っていた。
「私、ハーマイオニー・グレンジャーよ。よろしくね」
ハーマイオニーはそう言って手を差し伸べた。
「私はA・スターチス。よろしくね」
Aもニッコリ笑って握手を交わした。
ハーマイオニーとの会話はとても楽しくて、城に着くまでの時間はあっという間だった。
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豆腐 - 面白くて一気に読んでしまいました！更新が楽しみです^_^ (8月7日 13時) (
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作者名：華恋 | 作成日時：2022年3月16日 3時
