太陽と純恋 Ⅰ (ページ6)

今日:9 hit、昨日:2 hit、合計:11,570 hit

ep.5 ページ6

.

そんな事を話していたら遠くの方から声が聞こえた。

「おーい、フレッド、ジョージ、もう行くぞ」

「げ、パーシーだ！俺たちもう行かなきゃ！じゃあな、A。またホグワーツでな」

そう言ってフレッドがAの頭を優しく撫でた。

それに続いてジョージも

「また会えるの楽しみにしてるぜ」

と言ってフレッドと同じようにAの頭を優しく撫でた。

「うん！私も楽しみにしてる！」

━━━━━━━━━━━━━

「なぁジョージ、Aってさ」

「あぁ、俺も思った。けどAは気づいてなさそうだったな」

━━━━━━━━━━━━━

Aは残りの買い物を済ませる為、リストを開く。

「制服も買ったし、教科書も買ったでしょ。あとは、杖か」

色んなお店があり悩んでいると、ふとどこからか声が聞こえた。

「杖？杖ならオリバンダーの店が1番だ」

杖のことはよく分からなかったAは、とりあえずそのお店に行ってみることにした。

「あの、すみません、誰かいますか？」

店内に入り、中に声をかけると奥の方からガタガタと音がして優しそうなおじいさんが出てきた。

「おぉ、これはこれはスターチスさん。いつ会えるのかと楽しみにしていましたよ」

初対面のはずなのに、何故自分のことを知っているのだろうとAは不思議に思った。

「あなたのお父さんとお母さんがこの店に来たのがつい昨日の事のようじゃ」

「私のパパとママを知っているんですか？」

「もちろん。私はこの店に訪れた人とその人が買った杖は忘れないのじゃ」

オリバンダーさんはそう言って優しく微笑んだ。

「さぁさぁ、杖を選ぼう。あぁ、これはどうかな？スギの木、ユニコーンの毛、二十四センチ」

そう言ってAに杖を渡してきた。

Aはそれを受け取ったは良いものの、どうしたらいいか分からずにいた。

「何をしておる。ほら、振ってみなされ」

そう言われ急いで杖を振る。

すると、ガシャンッと窓ガラスが一気に割れた。

「おっと、これはいかん」

「あっ、す、すみません！」

Aは焦って杖を机に置いた。

「なに、気にするな。いつもの事じゃ」

しかし、オリバンダーさんはそう言って笑っていた。

その後も何本か試したが、どれも合わなかった。

.