太陽と純恋 Ⅰ (ページ36)

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ep.35 ページ36

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「ああ、しかと聞いたとも」

「ロニー坊や、言ってくれるじゃないか」

そう言ってフレッドがロンの腕を抑え、ジョージがくすぐり攻撃をかました。

ロンはあまりのくすぐったさに身を捻り、目に涙を溜めて、ゲラゲラ笑っていた。

前に座るハリーが呆れながら皮付きポテトをお皿によそっていた丁度その時だった。

クィレル先生が全速力で大広間に駆け込んできた。

ターバンは歪み、顔は恐怖で引きつっている。

みんなが見つめる中を、クィレル先生はダンブルドア先生の席までたどり着き、テーブルにもたれかかり、喘ぎ喘ぎ言った。

「トロールが、、地下室に、、、お知らせしなくてはと思って」

そこまで言ってクィレル先生はその場でバッタリと気を失ってしまった。

大広間は大混乱になった。

ダンブルドア先生が杖の先から紫色の爆竹を何度か爆発させて、やっと静かにさせた。

「監督生よ」

重々しいダンブルドア先生の声が大広間に轟いた。

「すぐさま自分の寮の生徒を引率して寮に帰るように」

ダンブルドアの言葉を聞いたパーシーは水を得た魚だった。

「僕について来て！一年生はみんな一緒に固まって！僕の言うとおりにしていれば、トロールは恐るに足らず！さぁ、僕の後ろについて離れないで！道を開けてくれ。一年生を通してくれ！道を開けて。僕は監督生です！」

パーシーの後に続いて階段を上がりながら、ジョージが突然フレッドの腕を掴んだ。

「フレッドちょっとまて」

「なんだよ」

「Aは？Aはトロールのこと知らないぜ？」

ジョージの言葉にフレッドは顔を引きつらせた。

「探しに行こう。もしAがトロールと出くわしたら、それこそ一巻の終わりだ」

「ああ、もしそんなことがあれば、俺は俺を許さないね」

二人がAを探しに行こうと、右往左往しているハッフルパフの一団を掻き分けて進もうとしていた丁度その時だった。

「おやおや、お二人さん。どこへ行くのかね？」

冷たくて、うつろな黒い目が、二人を見据えた。

スネイプだ。

スネイプは、ねっとりとした猫なで声でフレッドとジョージに問いかけた。

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