太陽と純恋 Ⅰ (ページ4)

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ep.3 ページ4

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Aは今、父に言われた通りダイアゴン横丁に来ていた。

「すごい人の数」

Aの目の前に広がるダイアゴン横丁は沢山の人であふれていた。

「うぅ、大丈夫かな？」

Aは周りの子よりも少しばかり小柄で華奢だったため、自分がこの人混みに飲み込まれないか心配だった。

「でもここで突っ立ってても意味ないよね。とりあえずパパの言ってたグリンゴッツ銀行に行こう。」

Aはそう決意して足を進める。

「わぁ、すっごく大きな建物」

目の前のグリンゴッツ銀行はAが思ってたその何倍も大きかった。

あまりの大きさに足がすくんだが、Aは意を決して中に入る。中には、見たことない生き物が沢山いた。

「この人たちがゴブリンかな？とっても忙しそう」

Aは一番奥にいたゴブリンに声をかけた。

「あの、すみません。私、A・スターチスって言います。金庫をあけてほしいのですが」

Aが恐る恐る聞くと、ゴブリンの鋭い目がAを見据えた。

ビクッ！

Aはその鋭い目付きに心臓が飛び出そうになる。

「鍵は？」

「え？」

「鍵はお持ちですかな？スターチスさん」

「あっ、持ってます！」

Aはカバンに入ってる鍵を取り出し、ゴブリンに渡した。

「それではスターチスさん、金庫へご案内します」

そう言って、Aを金庫へ案内してくれた。

「九六八番金庫です。明かりをこちらへ」

コブリンはAからランプを受け取り、金庫の扉を開けた。

金庫の中にはびっくりするほど大量の金貨が積まれていた。

「え、、、。こんなに沢山。パパとママが私に？」

あまりの量にAは開いた口が塞がらなかった。

Aは全ては受け取らず、必要な分だけを取って巾着袋の中に入れ金庫を後にした。

その後、手紙と一緒に同封されていた持ち物リストを頼りに買い物を進めて行った。

次にAが向かったのはイーロップのふくろう百貨店だった。

Aが選んだ梟は、クロオビヒナフクロウという種類で、全身が黒い羽根で覆われており、瞳も黒色で、黄色い嘴が特徴的だ。

黒い羽に黒い瞳が父のようだと思ったAは、迷うことなくその梟に決めた。

梟の名前は、父アジェスターと母シリエナの名前の頭文字を一文字ずつもらいシアと名ずけた。

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