太陽と純恋 Ⅰ (ページ11)

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ep.10 ページ11

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「一年生の皆さんようこそ、ホグワーツへ。私はミネルバ・マクゴナガル。グリフィンドールの寮監をしています」

ホグワーツ城の中に入ると、エメラルドグリーンのローブを羽織った女性が立っていた。

「さて、今からこの扉をくぐり、上級生と合流しますが、その前に皆さんがどの寮に入るか組み分けをします。寮は全部で四つあります。グリフィンドール、ハッフルパフ、レイブンクロー、スリザリン」

スリザリンという言葉にAの斜め前にいたプラチナブロンドの男の子がニヤッとした。

「良い行いをすれば得点となり、規則を破れば減点されます。学年末には最高得点の寮に優勝カップが渡されます」

そう言ってマクゴナガル先生は目をキラリと光らせた。

「さぁ、まもなく組み分けの儀式を始めます。ここでお待ちなさい」

先生の姿が見えなくなった瞬間、さっきのプラチナブロンドの男の子が誰かに話しかけた。

「本当なんだ？汽車で聞いた話。ハリー・ポッターがホグワーツに来たって」

「ハリー・ポッター？」

誰かが驚いたように声を上げた。

「僕はドラコ・マルフォイだ」

「フッ」

赤毛の男の子が鼻で笑った。

「僕の名前がおかしいか？君の名前は聞くまでもない。赤毛に、そのお下がりのローブ。ウィーズリー家の子だろう？」

赤毛の男の子はそう言われるなり、恥ずかしそうに俯いた。

フレッドとジョージと同じ赤毛のロンにAは、今年弟が入学すると言う話を二人がしていたのを思い出して、もしかしてあの子かな？と思った。

そんな会話をしているとマクゴナガル先生が戻ってきた。

「準備が出来ました。ついて来なさい」

マクゴナガル先生の後に続いて中に入ると頭上に綺麗な夜空が広がっていた。

その光景に感動していると、隣にいたハーマイオニーが言った。

「空じゃなくて天井よ。魔法で夜空みたいに見えるだけ。ホグワーツの歴史という本に書いてあったわ」

「そうなの？ハーマイオニーは物知りだね」

そう言うとハーマイオニーは嬉しそうに頬を赤らめた。

Aがふと周りを見ると、二つの赤毛が目に入った。

フレッドとジョージだ。

Aは気づくかな？と思い二人をじっと見つめていた。

するとAの視線を瞬時に察知したのか、勢いよくこちらを向いて満面の笑みで手を振ってきたので、Aも笑って振り返した。

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