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猪狩「 作間も悪気があってそんなことしたんじゃないと思うけどね 」
「 それは痛いぐらいわかってるよ 」
猪狩「 まあ一つ言えるとすれば、いじゅの差し入れに甘んじてた俺らが悪いよ 」
そこは俺からも謝らせて、ごめん。
とガリが謝る。
ううん、今回の件で悪い人なんて誰もいないの。
自分へのご褒美に甘いものを買うとき、大体仕事のある日は多めに買って、その中の一つだけに自分の名前を書いて冷蔵庫に入れていた。残りは誰が食べてもいいように、と。
それを今回は一つだけしかもらえなかったし本番まで時間がなくて名前を書かずに入れた。大部屋だし一つだったら食べる前に確認するだろう、と思い込んでいた。でもずっと名前書いたものだけ置いておけばよかったんだもん。
こんなイレギュラー、誰か食べるに決まってる。
猪狩「 いじゅ、後悔してんでしょ。作間に嫌いって言ったこと 」
「 なんで分かるの 」
猪狩「 だって顔にでっかく書いてるもん 」
慌てて頬を自分の手で隠すが、ガリは鼻で笑うだけ。
それどころか、すでに興味はなくなっているのかその辺に転がっていたバスケットボールでドリブルさえし始めている。
猪狩「 早いとこ仲直りしてよ？俺ら楽屋が大部屋なんだから。居心地悪くてしょーがないよ 」
「 うん。ごめんね 」
猪狩「 謝るのは俺に対してじゃないでしょ？ほら、行った行った 」
後ろにシッシッと手を払うガリ。振り返ると、そこには息を切らした作間がいた。ちょっと汗までかいてる。
作間「 ごめんAちゃん、ちょっと来て 」
手首を強引に掴まれ、ガリの元を離れた。
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作者名：366 | 作成日時：2022年8月27日 0時
