仲直りの仕方 ページ16
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昼と夜の間。あわあわする作間、その目線の先には静かにもバチバチにキレているAがいた。
高橋「 作間、お前何したの？ 」
作間「 冷蔵庫にあったプリン、名前なかったから食べたんだけどそれがAちゃんのだったらしくて…」
少しばかり瞳を潤ませたAが作間をキッと睨む。いつもの作間なら「Aちゃんに睨まれちゃった」なんて照れるとこだろうけど、今の作間はそんなAを見て眉毛を下げて困った顔をするだけ。
高橋「 まあまあまあ。Aも、プリンごときでそんな怒んなくてもさ〜… 」
「 ごときって、何？あれ、最近人気のやつでずーっと買えなかったやつなんだよ。たまたま今日もらったからすっごく楽しみにしてたんだよ。
私の気持ちなんてわかんないくせに、プリンごときって言葉で済まさないで 」
今度は俺が睨まれる。俺に向けられたその目線すら、不思議なことに全く怖くない。寧ろ可愛いとさえ思ってしまう始末だ。こんなこと考えているのがバレたら更に怒られそうだけど。
作間「 だからごめんって、何回も… 」
「 今は許せない。
………さくまきらいっ 」
初めて聞いた言葉に楽屋にいた全員が固まる。Aはその言葉を呟いて出ていっちゃうし。
Aもそんな暴言吐くんだ。キレることは別に珍しくもないし、キレてここでは言えないような汚い関西弁が飛び出すこともあったけど。だけど、人に対して嫌いと言うのは初めて見た。相当怒っている。
井上「 作間、やったな 」
高橋「 うん。相当やってんな 」
作間「 どうしよう、俺。…ねえ、どうすればいい？！ 」
藁にもすがる思いで俺と瑞稀くんを交互に見る作間。なんか子犬みたいだな。デカいけど。規格外の子犬だけど。
井上「 俺に任せろ。何回Aと喧嘩してると思ってんだ 」
あんまそれは自慢になんないと思うけど…
と思いつつ、瑞稀くんは作間に耳打ちをしていた。
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作者名：366 | 作成日時：2022年8月27日 0時
