8話 ページ9
シウside
ランヌさんも、ゲルダさんに結構尻を叩かれてたんだっけ
時折、疲れてる彼を飲みにつれてくことがあってね
その酒の席で昔話を聞くことがあるんだ
まぁ、昔話以外にも”いろいろと”聞いちゃってるけど……まぁ、酔っ払い相手じゃあ不可抗力だよね＾＾
ランヌ「ギルドキーパーの鑑だと、私もあの人を尊敬しています」
エマ「おばあちゃんが亡くなった時…世界中からたくさんのマイスターたちが葬儀に来てくれたんです」
『そりゃそうだ。彼らは夢に真摯だからこそ、支えてくれた人にも真摯で誠実だ。それはきっと、悲しいことではあれど、とても誇らしくて眩しいことだ』
エマ「うん、とっても誇らしかったよ。だから…いつか、おばあちゃんのようになりたいと思っています」
なれそうだよね、この子なら
ランヌ「エクセレント！目標は高ければ高いほど良いものです」
エマ「あと、今はシウちゃんみたいにもなりたいって思ってるな！」
ランヌ「本当に、ゲルダさんに負けず劣らずですからね。どことなく面影を感じますよ…」
『その面影はエマに感じててくださいな』
そんな会話をしつつ、書類を一つ一つ片付けていく
いくつか内容が愉快なものもあるけれど、そこは読み取りつつ赤ペン入れて、と
…オベロン、私が仕事人間なのは今に始まったことじゃないんだから黙っててくれる？
いやだって、こうでもしないと真面目に回らないじゃんかこの職場
その分かったようなため息やめろ。そんなわざとらしくしなくたってあんたが何思ってるかなんてわかってんだっての
ランヌ「時にエマ、このあと予定は？」
『おやデートですか？レストランの予約先二人だけ変えましょうかね』
ランヌ「違いますからね！？」
『冗談ですよ』
ランヌ「遊ばないでください…」
エマ「あはは…えっと、このあとは担当している芸術ギルドへ資材を届けに行こうかと」
と、ちょっと茶化してみたりしていい反応をされるのも割と日常だ
いいなぁ。こういうなんてことない愉快な日常
…こんな経験できるなんて、想像してなかったしね
あーあ、生贄とはいえ、贅沢だなぁ
ランヌ「では…それが終わったら、私の執務室まで来ていただけますか？あなたに、大事なお話があるのです」
エマ「大事なお話？」
ランヌ「ええ。私とあなた、二人きりで」
…ふむ、となるとエマの父親についてかな。頃合いってことか
まぁ確かに、物語が始まるの、今日だろうもんなぁ
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ルウ(プロフ) - 新作おめでとうございます！「魔界の異邦人」や「前世は柱、今世はヒーロー？」も応援しています！体調に気を付けながら更新頑張って頂けたら嬉しいです。 なんといっても、零月 さんの作品は神作だらけですからね！私の生き甲斐です！ (9月21日 22時) (
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