43話 ページ44
シウside
私とて、自分で決めた役割を放棄したりはしない
それは、私の嫌いな行為だ
『騒動もだんだん大きくなってる。…まるで、準備が整ってきている、とでも言うようにね』
グラン「準備…？…、まさか、人為的なものだというのか！？」
『人為的、とは言い難い気もするけど。オベロンと会ったのは最近だけど、それ以前に私は一度グランドの名を得た。そして軍師が如く読み解く紋様術師だ。騒動を知るのも理解するのもすぐだったけれど…公とならない以上、密かに個人の範囲で対処させてもらってたよ
そうして騒動を多く見てきた者としての、あくまで紋様術師として、一個人として、読み解いた結果の印象だ
どうも明確な悪意が感じられる。それは自然に起こる災害のようでもあるし、意図的に撒かれるテロでもあるように、私には思える』
インテル「お前にしてははっきりしない物言いだな」
『まだ確信となるものがないのもありますが…割と、今言ったのが事実なんですがね。…強いて言うなら、人の業の清算でしょうか』
まだわからない
まだ完全に読み解けてはいない
けど…なんとなくね、知ってる感覚ではあるんだ
あと一押しの確信が欲しい
きっと、対峙することができれば、理解できるだろうよ
『黒妖精の受けた、人の絶望。彼らを染め上げた物が返されるように、暴動を起こした人たちは廃人同然になってる』
インテル「どんな医師に診せても原因は不明。だが我々は、レコルドの記録により黒妖精なる存在を知った」
あ、と嫌な予感がした
なんとなく。私は物事を理解する力に秀でている。これに関しては、軍師や王のサーヴァント達にさえ一目置かれるほどだ
だからこそ私は、読み解いて「なんとなく」を察するのが上手い方だ
時として軍師の役割を担うこともある紋様術師
次の発言を、その人物像から予想することは、察することは、何ら難しいことでもない
だからこそ、次に放たれるインテルさんの台詞を察し、心の中であ〜あと溜息を吐いた
多分それは、呆れと諦めが含まれていたと思う
この人はそういう人なんだって、いよいよなところまで理解しちゃったから
インテル「答えろ、黒妖精。各地で起きている異変は、お前の仲間たちの仕業なのか？」
エヴァン「私に命令するな！！」
だろうなぁ、そうだよなぁ
インテルという人間も、エヴァンという黒妖精も、なんとなく理解できるから…
心の中で舌打ちしたくなったのは、仕方ないと思う
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ルウ(プロフ) - 新作おめでとうございます！「魔界の異邦人」や「前世は柱、今世はヒーロー？」も応援しています！体調に気を付けながら更新頑張って頂けたら嬉しいです。 なんといっても、零月 さんの作品は神作だらけですからね！私の生き甲斐です！ (9月21日 22時) (
レス) id: e1051b8db4 (このIDを非表示/違反報告)
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