39話 ページ40
シウside
ナヴィの言う通り、彼らが従属状態であるのはよく理解している
この鍵に、鍵の持ち主に逆らえない
鍵の中にいる以上、彼らはエマの命令には逆らえない
命令すれば嫌々でも従うしか選択肢はないのに、それをわかってて何故確認を取ったのか
人によって絶望に染まった彼らにとって、確かにそれは「なぜ」であり、同時に「偽善」なのだろう
『無理強いするわけにはいかないからね』
ナヴィ《いい子ちゃんのつもり？》
『さあ、そうかもしれないしそうじゃないかもしれない。けどね、だからこそ意志の尊重は重要だ
それは「主」の義務であり、責務だ。理解することは信頼の押し付けに勝るし、理解しようとしなければ話にならない
それを怠ったものはただの愚者だ』
サーヴァントを理解し、それから信用し、理解した物事に対して信頼する
彼らは意志なき傀儡ではなく、感情豊かな英雄、あるいは反英雄
そもそもサーヴァントの召喚は相互の同意あってのものだ
令呪がある
だが無理強いは基本してはいけない
捨て身を頼んだことも＿＿命令したことも、もちろんある
だがそれは、彼らが私に託してくれたからだ
彼らと私たちは、ある意味において対等だった
ならば、対等として扱うべきだ
その関係は黒妖精に対しても同じこと
『命令は、意志の理解あってこそ成り立たなければならない。例えそれだけ権威があり、力があろうとも、適当に振り回されるのは＿＿＿＿心底、気持ち悪いじゃないか』
逆らえないものに
抗えないものに
どうしようもない「運命」に
生き残ったのだから救えと
救ったのだから壊せと
壊したのだから責任を取れと
散々、散々
その権威を悪戯に、傲慢に、振り回されるのは、気持ちが悪い
ナヴィ《……へぇ、ただのいい子ちゃんじゃないんだぁ》
『いい子ちゃんがお望みなら君らの主人がいるよ。この子は君らに命令なんてしたくないって心の底から言う本物のいい子だからね』
ナヴィ《知ってる〜♪》
『と言うわけで、いいかな。ここで意思表示しとかないと面倒に解釈される可能性あるよ』
ナヴィ《うん、わかった。いいよ。じゃあよろしくね、主人様♪》
こんな感じ、かな
……なんか、妙に気に入られた気がするんだけど…
だよなぁ。うん、知ってる
というかこうでなきゃマスターなんてできてなかったろうしなぁ
ほんと私って、特に混沌悪と相性いいんだよなぁ……ねぇ？オベロン？
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ルウ(プロフ) - 新作おめでとうございます！「魔界の異邦人」や「前世は柱、今世はヒーロー？」も応援しています！体調に気を付けながら更新頑張って頂けたら嬉しいです。 なんといっても、零月 さんの作品は神作だらけですからね！私の生き甲斐です！ (9月21日 22時) (
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