3話 ページ4
シウside
えぇ……いや、旧知に会えて嬉しくないわけじゃあないけどさ……
……なんで君まで来てるんだい、オベロン
『久しぶり。会うとは思ってなかったけど、まぁ嬉しいよ』
オベロン「あっそ。こっちは最悪だよ」
『そっかぁ、ありがとね』
オベロン「おい変な解釈すんな」
変な解釈も何も、当たってるでしょうに
……はぁ、いや、なんかなぁ
二人揃って、この世界かぁ
しかもオベロン、ちゃんと妖精として来ちゃってるじゃないか
『でもほんとになんで来ちゃったの。消費されるの嫌でしょ』
オベロン「こっちが聞きたいよクソが」
『相変わらず優しいよねぇ。オベロンそういうとこあるし』
オベロン「都合良く解釈すんなつってんだろ」
『でも前だって、奈落から来てくれたじゃない。ホント世話焼きというか、真面目というか……
……でもいよいよ、こんなとこまで来なくて良かったのに。なんでさ』
オベロン「っ……お前が……！」
＿＿＿＿＿＿お前が、“まだ終われない”なんて言うから＿＿。
……そうだよなぁ。うん、君はそういう奴だ
人理修復も、人里再編も、その先も＿＿全部終わったと思ったら、私の口から出た言葉がそれだ
“私はきっと、まだ終われないから”
あぁ、あのときの君、ひどい顔してたもんなぁ
そりゃあそうか。私だってそうする
『ありがとう、オベロン』
オベロン「だからお前なぁ」
『ふふ。まぁいいじゃん。前ほど酷くはないしさぁ、消費ってもそんなじゃないよ。多分』
オベロン「消費されることは決定かよ」
『うん。決めちゃった』
オベロン「馬鹿かお前」
『いやね、同僚にさぁ、あこの子消費されるなって子がいるんだもん。そりゃあ決めるよ、君みたいに』
そう言ってしまえば、
私の、壊れる他ないのに壊れず、鮮やかなままでいる瞳を見てしまえば、
君の目に、私が映ってしまえば、
そうすれば、君は私と一緒に来てくれるだろうから
『先なんて渡されたんだから……せいぜい、らしく踊るさ』
オベロン「……ほんっと、気持ち悪いし気味悪いな」
『知ってる』
お互い奈落に落ちることすらできず、眠りにつくことすらできず、
次の舞台に放り込まれた者同士なんだ
ま、また仲良くやろうよ
そうやって、口には出さず彼の目を見れば、心底嫌な顔をされた
そんな顔をして、でも口にしないのが、君の誠実さだもんなぁ
ありがとう、ごめんねはもう言わないよ
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ルウ(プロフ) - 新作おめでとうございます！「魔界の異邦人」や「前世は柱、今世はヒーロー？」も応援しています！体調に気を付けながら更新頑張って頂けたら嬉しいです。 なんといっても、零月 さんの作品は神作だらけですからね！私の生き甲斐です！ (9月21日 22時) (
レス) id: e1051b8db4 (このIDを非表示/違反報告)
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