12話 ページ13
シウside
右手を前に出し、エマを後ろに庇いながら魔力を令呪に回す
かつて星読みの旅をした。その記憶は、今もこの紋様と共に、私に深く刻まれている
それが例え、どれだけ醜い傷なのだとしても
それはきっと、たいそう美しい物語の紋様なんだろう
手の甲に赤く令呪が光り、金の光の粒子が集まって私たちを守った
この令呪の紋様であれば、魔術礼装のスキルであればすべて使える
馴染んだ紋様であるためか、魔力消費も少なくて便利だ
『＿＿＿＿生憎と、守られる側でいたことなんて案外ないんだよ』
常に前線で、共に立つ
それが、マスターなのだから
防御したものの、使い魔が湧くように襲ってくる
それを見て、エマを庇ったまま後ろに下がる。と＿＿＿
パァンッ！！
銃声が響き、横を弾丸が通って使い魔に当たる
脳天…でいいのかな。一発で打ち抜かれ、使い魔が一体消滅した
それを見て、隙が生まれたのを確認してエマを横抱きにする
えっ、と驚く彼女を無視して、念のため簡単に身体強化を施しておく
「イツキ、グラン！」
そこで、私が後ろに跳ぶのと同時に入れ替わりで二人が前に出た
大きな盾を持った人と、三日月を模した杖を持った人
前に出ると同時に使い魔を攻撃し消滅させていくのを見ながらさがると、そこには先ほどの弾丸を打った本人であろう青年がいた
彼は確か、”月渡り”の探索師、クロウだったか
クロウ「はは、ナイス！弾道作ってくれて助かった！」
『こちらこそ、お陰で楽にさがれた』
エマを降ろし、礼を言いながら前に目を向ける
イツキ。グラン＿＿は、グランフレアかな
どちらも”月渡り”マイスターだったね。いつも尻拭いしてるとこ…なるほど、クロウの運命力が妙に強い感じか
そりゃあ遺跡大破もするわな
なんだか納得してしまったけどそれはいい
クロウ「えっと、さっきランヌさんがエマって叫んでたのって…」
『この子であってるよ。私はシウ、君はクロウだね？』
クロウ「ああ。知ってるのか？」
『ギルドの情報は一通り。それより、エマに何か用かな』
クロウ「あぁ、そうだ。俺たち、ずっとエマを探してたんだ」
エマ「え……？」
…そっか。グランドマイスター、エデン
エマの父親は、彼だったね
そして”月渡り”は、彼に集められたメンバーが殆ど
あーやだやだ。いよいよ役者がそろったってことじゃんか
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 29人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ルウ(プロフ) - 新作おめでとうございます！「魔界の異邦人」や「前世は柱、今世はヒーロー？」も応援しています！体調に気を付けながら更新頑張って頂けたら嬉しいです。 なんといっても、零月 さんの作品は神作だらけですからね！私の生き甲斐です！ (9月21日 22時) (
レス) id: e1051b8db4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
