10話 ページ11
シウside
王室からの依頼もやってくる3つのギルドがそれぞれ去っていったのを見送る
酒造ギルド”ブルームーン”。酒類は何でも作るが、特に魔力のみで作られた”魔酒”と呼ばれるものを作ることにたけており、マイスターとなるほどの魔酒職人はこのギルドのみ
魔酒は通常の酒よりもはるかに希少で、もっとも有名な”青ワイン”は、酒好きなら一度は口にしたいと言わしめる一品
輝石ギルド”露空”。宝石の発掘や研磨などを行っているため、遺跡だとか洞窟だとかのプロともつながりのあるギルドだ
宝石だけではなく、魔力を結晶化させて輝石を作る”魔石職人”でもあるため、こちらも引っ張りだこ
織物ギルド”鶴羽織”。一級品の布を織り、様々な高級品や魔装束、オーダーメイドに使用されている。滑らかでつややかで、しっかりしているから、”夢紡ぎ”からの依頼が多いね
糸の一本一本に魔力を込められて作られる織物は更なる色彩や強度、品質を誇り、私が加護を盛り込んだ紋様を入れてあるため、これまた大人気
と言うわけで、私が担当するギルドだよ
仕事はこれで終わり。エマの方も終わったころとは思うけど…
『…いい加減嫌な感じするなぁ。オベロン、行くね』
オベロン「はいはい、もう止めやしないよ。勝手に行ってろ」
『ん、ありがと』
胸騒ぎのするほうへ、連盟の方に向かって走る
つき合ってくれてありがとうね。…これからしばらく、よろしく頼むよ
これが始まったら、もう立ち止まれやしない
そんなこと、私が何より分かってる
それでも、行くしかないんだ
＊＊
着いたときに目に入ったのは、黒い靄が漂う中、暴れまわっている人たち
その中心、黒い気配が一番強い人物を見ると、思い当たる顔だった
確かあの人、レノさんだっけ。エマが担当してるギルドの…彫刻師
とりついているのは「黒妖精」だ
人の絶望に染まり、人の負の感情を煽る、転じた妖精
それ以外の人に憑いてるのは使い魔か
『で、染まるまでもなく黒妖精のオベロンから見てどう？』
オベロン「吐き気がする」
『端的でわかりやすいね』
この様子だと、「代打の彫刻師」ってプレッシャーかな
わーお暴れてる
これどう処理されるんだろうね
その面でも今後めんどくなりそうだけど、ま、今は目の前の対処か
ランヌ「シウ！」
『ランヌさん、エマ。とりあえず近隣の避難はさせました』
ランヌ「相変わらず仕事が早くて助かります」
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ルウ(プロフ) - 新作おめでとうございます！「魔界の異邦人」や「前世は柱、今世はヒーロー？」も応援しています！体調に気を付けながら更新頑張って頂けたら嬉しいです。 なんといっても、零月 さんの作品は神作だらけですからね！私の生き甲斐です！ (9月21日 22時) (
レス) id: e1051b8db4 (このIDを非表示/違反報告)
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